7月末をもって現役を引退し、栗東・福永祐一厩舎の調教助手に転身することが15日にJRAから発表された鷲頭虎太(わしず・こた)騎手(22)=栗東・フリー=が7月16日、滞在中の函館競馬場で取材に応じ、決断の経緯や最終週への意気込みについて語った。一問一答は以下の通り。

―引退を決断した一番の理由は。

「2年前の新潟の障害レース(24年5月4日)で(胸椎5本の)骨折で大きいケガをして、その年に康太さん(藤岡康太元騎手)も亡くなっていて、本当に人って死ぬんだなというのを実感しました。理解はしていたつもりでしたが…。このケガをしてから、結婚したり、私生活もガラッと変わって、ちょっと恐怖心が勝ってきた感じが自分の中ですごくあります。今まではレースでケガをするのは仕方ないと思っていましたし、最悪の事態も覚悟していましたが、やっぱり家庭を持って、そこの覚悟が定まらなかったのが一番大きいかもしれないですね」

―福永厩舎の調教助手への転身が決まった経緯は。

「長く馬と接している中で、自分が競馬で乗らない馬でも、調教に乗ったり、良さそうだなと思って調教に乗せてもらった馬に結果が出たら嬉しいし、それをやりがいとして仕事をするのもいいなと思いました。骨折した後から選択肢のひとつに入ってきて、福永先生のところの(調教助手の)枠が空いていると聞いた時にチャンスだと思いました。(デビュー)5年目で、これからの道を選択しないといけないと思っていたので、僕から手を挙げさせていただきました。函館(開催の)前に正式に祐一さんからオファーをいただいて、話がまとまりました」

―調教助手としての目標は。

「自分が(騎手として)行きたかったG1の舞台で、活躍できるような馬に乗れる助手になりたいですね」

―引退を目前にした今の心境は。

「大きいところを勝てなかったし、騎手人生は短い方だったと思いますが、やっぱりこの5年間は充実したものでした。勝てばどのレースでもうれしいし、目標にしていたことを仕事にするのは、本当にひと握りの人しかできないことだと思います。

こういう形で、好きな騎手という仕事をさせていただいて本当に感謝しています。やれることはやったかなと、自分の中で踏ん切りがついているので後悔はないです」

―特に印象に残っているレースは。

「どれも印象に残っていますね。そんなに数を勝たせてもらっているわけではないですが、だからこそ全部がすごく記憶に残っています」

―地元・函館で引退レースを迎える。

「たまたまですけど、それもなにかの巡り合わせなのかなと正直、感じます。(騎手免許の有効期限は)来週もありますが、乗らないので今週で終わりですね」

―最終週は土日で福永調教師の管理馬3頭を含む、7鞍に騎乗予定。

「僕はあくまで助手として(福永)厩舎に入って仕事をするので、まさかジョッキーの最後に(福永師から)騎乗依頼をいただけるとは思っていませんでした。3頭も乗せてくださるのは、本当にありがたいですね。すべて、頑張ります」

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