◆プロボクシング ▽日本スーパーライト級(63・5キロ以下)タイトルマッチ10回戦 ●王者・川村英吉(5回TKO)同級2位・渡来美響〇(8月1日、東京・後楽園ホール)

 日本スーパーライト級タイトルマッチで、挑戦者の同級2位・渡来美響(27)=横浜光=が王者・川村英吉(26)=角海老宝石=を5回1分11秒TKOで下し、新王者に輝いた。昨年3月のタイトル初挑戦では当時の日本同級王者・李健太(帝拳)に挑むも9回負傷判定負け。

2度目の挑戦で、日本一の称号をつかんだ。

 戦績は渡来が9勝(6KO)1敗、川村が7勝(4KO)1敗1分け。

 渡来はガードを固めて距離を詰めてくる川村に対し、序盤は左右ステップでいなしながらワンツーを好打。「(川村が)思っていた以上に前に出てきたので、長期戦を覚悟していた」。冷静に試合を組み立てると、3、4回から流れが変わった。「相手のプレッシャーにも慣れてきて、足を使わなくても大丈夫だなと思った」。左アッパー、左フック、ワンツーなどを浴びせて一方的に主導権を支配。5回、ワンツーで尻もちをつかせダウンを奪うと、レフェリーが即座に試合をストップした。「ワンツーは今回の試合に向けてキレが出ていた。そのキレのあるワンツーでKOできた」と会心のフィニッシュを振り返った。

 高校、大学では全国優勝に届かなかった。昨年の日本タイトル初挑戦も実らなかった。

「日本一を取れないのは自分に何か足りない部分があるからだと見つめ直して、この1年ちょっと自分のボクシングと向き合ってきた。今回、日本一になって、ようやくクリアできた」と胸を張った。

 日本王座のベルトを手に「もちろん世界チャンピオンのベルトを、このスーパーライト級で取りたい」と宣言した。「自分の本来の目的である世界タイトルにしっかり照準を向けて、そこに一番の近道で進んでいきたい。リヤド・シーズン、ズッファボクシング、その辺の一番ノッている興行にも出られるようにしたい。クロフォードやウシクが出るような、大きな興行に出たい。この試合で得られたものもあるので、そこを糧にして自分のレベルを上げて『渡来、今すぐ世界をやっていいよね』って言ってもらえるような選手になりたい」。新王者は、海外勢の層が厚い激戦区・スーパーライト級の世界戦線へと視線を向けている。

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