北海道マラソンが30日、札幌市内で開催される。滝川市出身、札幌市在住の成田優さん(56)は「心臓弁膜症」を患いながらも手術とリハビリを乗り越えてエントリー。

慣れ親しんだ札幌の地を今年も走り抜ける。

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 成田さんが特別な思いを胸にスタートラインに立つ。52歳だった4年前、3時間52分台で完走したこともある北海道マラソン。成田さんは「心臓の手術をしてもマラソン、スポーツをできる可能性はある。一人でも同じような思いをしている人の参考になれるような走りをしたい」と言葉に力を込めた。

 悲劇に見舞われたのは2023年の年末。除雪作業中、1年ほど前から違和感を感じていた背中に激痛が走った。すぐに病院へ。心臓の弁が正常に動かなくなる「心臓弁膜症」の診断を受けたが、「走り続けたい思いもあったし、2、3年は持つだろうと思っていた」。設計事務所を立ち上げたばかりということもあって治療を先延ばしにしていると、3キロを走るのが限界になった。重症度は5段階中「4」まで進行。24年8月に手術を受けた。

 術前は“引退”も覚悟していた。それでも、退院後すぐにウォーキングを再開し、「死ぬほど飲んでいた」という晩酌を制限。食生活から見つめ直して体調管理に努め、驚異的な回復力で手術から1年後、昨年の北海道マラソンを完走した。

 現在、レース中はスマートウォッチで心拍数の確認を怠らない。以前と同じような強度は難しいが、自身が図面を書いて整備されたサイクリングロードで1日約11キロ、月間約300キロを走る練習を怠らず、高みを目指し続けている。「去年は脈を見ながらで、後半は歩いた。今年は調子が良ければ4時間半を切れれば。完走して元気に家に帰ることが一番ですけどね」。42・195キロ先のゴールを目指し、一歩一歩前に進んでいく。(島山 知房)

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