将棋の74期王座戦五番勝負第1局が神奈川・秦野市「元湯陣屋」で指され、挑戦者の広瀬章人九段が99手で後手の伊藤匠王座=叡王=に勝利した。

 振り駒の結果、広瀬の先手に。

戦型は伊藤が得意とする相掛かりとなったが、互角の戦いが続いた。夕食休憩を過ぎると、受けだった広瀬が攻めに転じて形勢が好転。伊藤が持ち時間を使い切り、1分将棋になってからも粘り続けたが、広瀬は反撃を許さなかった。広瀬は1局を「激しい展開になるかなと思っていました。感触としては悪くないかなと思ったけど、具体的にどうするかが問題なので、一手一手悩ましかったですね」と振り返った。

 勝った広瀬は9度目のタイトル戦出場(獲得は第31期竜王、第51期王位の2期)となる39歳。第35期竜王戦以来、約4年ぶりの大舞台の切符を掴んだ8月5日には会見で「もうすぐ40歳になる自分が(タイトル戦に)出ることで、新しい風を吹かせられれば」と意欲を見せる。敗れた伊藤は前期、同い年の藤井聡太六冠からフルセットの末に奪還。通算3期目のタイトルで、九段昇段も果たした。同位では初の防衛戦となっている。

 第2局は15日、愛知・名古屋市「名古屋マリオットアソシアホテル」で行われる。

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