◆テニス ▽全米オープン第11日(9日、米国・ニューヨーク)

 【ニューヨーク9日=吉松忠弘】車いすテニス男子シングルス1回戦で、2024年パリ・パラリンピック金メダルで、男子史上初の年間4大大会全制覇に王手をかけている世界ランキング1位の小田凱人(東海理化)が1回戦を快勝した。同27位で大会推薦出場のチャーリー・クーパー(米国)を6-0、6-3の50分で下した。

準々決勝では、2016年リオ・パラリンピック金メダルで同5位のゴードン・リード(英国)と対戦する。

 いよいよ年間4大大会全制覇の快挙に向けたカウントダウンが始まった。1回戦は、米国期待の若手が相手だ。国枝慎吾さんが、約1年米国に滞在し指導したときの教え子でもある。小田にとっても「記念すべき日だった。グランドスラムで、初の年下との対戦」と意識していた。

 しかし、小田は、力の差を見せつけ、スタートから7ゲームを連取。第2セットこそ3ゲームを失ったが、強烈なショットに、観客からどよめきも上がった。「勝ちに行くが、プラスで見せつけないと」と、絶対的王者の実力をたたき込んだ。

 小田が、車いすテニスを始めるきっかけとなった国枝さんでさえ達成できなかったのが、年間4大大会全制覇だ。ウィンブルドンで車いすテニスのシングルス種目ができたのが2016年。それ以降、年間で4大大会のシングルス全てを制した男子選手はいない。

 国枝さんは、上背があまりなく、サーブが課題だった。球足が速く、パワーがある選手が有利な芝のコートは、最も苦手だった。国枝さんがウィンブルドンを制したのは、引退する前年の2022年だった。

 2015年以前では、国枝さんが全豪、全仏、全米の年間3大会全制覇を、2009、10、14、15年の4回達成している。

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