スポーツ仲裁裁判所(CAS)は23日、陸上男子20キロ競歩で2021年東京五輪銀メダルの池田向希(28)=旭化成=にドーピング違反があったとして科されていた4年間の資格停止処分を取り消すと発表した。

 池田の不服申し立てが全面的に認められた。

競技復帰が可能となり、絶望視された28年ロサンゼルス五輪出場に光明が差す結果となった。

 処分が科された昨年2月には「私は絶対にドーピングをしていませんので、今回の裁定は全く納得がいきません。あらぬ疑いをかけられ、全くもって理解し難い状況です。裁定が出た本日まで、今後の大会の出場を諦めずに練習に取り組んでいました。このまま身に覚えのないことで処分を課されるのは、極めて不条理と思わずにいられません」とする談話を出していた。

 所属の旭化成は同日、ホームページで池田の処分取り消しを報告し、「当社はこれまで、池田選手本人へのヒアリングに加え、医学的・科学的見地から専門家の意見を求めるなど、本件について慎重に検討してまいりました。その上で、池田選手にアンチ・ドーピング規則違反はないものと認識し、池田選手がそのことを証明するための活動を支援してまいりました」と記した。

 旭化成を通じての池田のコメント全文は以下の通り。

 「本日、スポーツ仲裁裁判所の判断が示され、私の主張が認められたことについて、まずは安堵しています。これまで多くの方々にご心配とご迷惑をおかけしましたが、支えてくださった関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。今回の件では、自分自身の権利と競技人生を守るため、正面から向き合ってきました。時間はかかりましたが、このような結論に至ったことは、一人のアスリートとして大きな意味を持つものと受け止めています。

今後は、この経験を糧に競技に真摯に向き合い、結果で応えられるよう努力していきます。引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。今後ともご理解とご支援を頂ければ幸いです」

 ◆池田 向希(いけだ こうき)1998年5月3日、静岡・浜松市生まれ。28歳。2017年に静岡・浜松日体高から東洋大に入学。21年に卒業し、旭化成に入社後も、埼玉・川越市の東洋大を練習拠点として21年の東京五輪男子20キロ競歩で銀メダル獲得した。その後、22年に本人の希望で独立。主に東京に拠点を移して競技活動を行い、22年の米国・オレゴン世界陸上でも同種目で銀メダルを獲得。今年のパリ五輪は同種目で7位入賞した。競技以外では「みちょぱ」の愛称を持つタレントの池田美優の「はとこ」としても知られる。

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