アイスクリームの2025年4月~2026年3月の市場は、メーカーによると金額ベースで前年比2%増の見込みで、6年連続過去最高の6500億円強になりそうだ。
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〈値上げ分で金額プラス、数量3%減か〉
25年9月に主要メーカー各社による値上げが行われ、単価アップ分がプラスとなった。数量ベースでは3%減の見込みという。
7月は過去最高売上高となり、8月も前年の高い実績に対し前年並み、夏商戦は勝ち切ったが、一方で、暑すぎると家に持ち帰るまでに溶けてしまうので買わない「機会損失」が生まれ、気候変動による消費の変化にどう適応していくか、新たな課題が出てきた。
変化は気候だけでなく、継続的な原材料高、イラン情勢に伴う原油高、プラスチック製品への影響、包材や物流費の上昇などがあり、コストアップ要因となっている。コスト高に対応し26年は3月にハーゲンダッツ全商品が値上げされた。秋は一部メーカーの商品値上げも伝えられている。市場は、コストパフォーマンスに優れたデザートというこれまでの成長段階から、変わる環境にどう適応するか真価を問われるフェーズへ突入したと思われる。
〈アイスは「暑ければ暑いほど売れる」から「暑すぎて売れない」ことも〉
アイス市場のこれまでの成長の背景には、子供のおやつから大人スイーツへの広がり、コンビニエンスストアの成長による購入場所の拡大、猛暑と夏の長期化がある。原材料価格高騰に伴う商品の値上げで、単価がアップしたことも市場の土台の下支えになった。
25年度は、これまでの「暑ければ暑いほど売れる」状況から「暑すぎて外出が減り、買ってもすぐ溶けてしまうので買わない」現象が起こり、特に氷系アイスがこの影響を受けた。
また、これまでにない動きとしては、バニラなど単一フレーバーより、菓子素材などが入ったミックスフレーバーの方がよく売れるという現象も起きた。
メーカー各社によると「単価が上がる中で、ミックスフレーバーの方がお買い得と思われる傾向が一部見られる」という。カップアイスの売り上げNo.1「明治エッセル スーパーカップ」や森永乳業「MOW」は、基幹のバニラよりフレーバー品の売れ行きが良かった。
〈クリーム系アイスが年間通じて好調〉
食シーンも変わってきている。近年はクリーム系アイスが年間通じて販売好調で、食シーンはこれまでの「涼をとる」ものから、「おいしさや甘みを楽しむ」「ちょっと幸せな気分になる」(日本アイスクリーム協会のアイスクリーム白書2025、アイスクリームを食べる理由の1位と2位)ためのものへ変化し、冷房の効いた部屋で食べることが増えたことで、25年度はさらにこの傾向が強まった。
原料高への対応についても変化が見られた。
〈「アイスクリーム市場は6500億円がそろそろ天井」との声も〉
市場成長が今後も続くかどうかについて、これまではメーカー担当者は「成長」一択だったが、見方が分かれるという変化も25年度末は出てきた。
あるメーカー担当者によると、この先の市場は「夏場の伸びに関してはもうあまり期待できない。6500億円市場がそろそろ天井だろう」という。
一方、他のメーカー担当者は「この先も猛暑はずっと続くので、夏場にしっかり売りきることができれば伸長する」という。各社の主要商品が氷系かクリーム系か、またはブランド力の強弱の違いにもよるが、見方が分かれるということは、これまでの右肩上がりの成長から潮目が変わってきたと言えるだろう。
ロングセラーブランドが強すぎて新ブランドがなかなか市場定着しない中で、25年度は新ブランドが登場する新たな動きもあった。アイス最大手のロッテは10年ぶり、森永乳業は8年ぶりの新ブランドを発売し、それぞれメディア向け発表会も行われた。
既存ブランドの水平展開、垂直展開のこれまでの延長線上だけではない取り組みで、新しい購買層、特に若年層を取り込んでいく強い思いが、新ブランドには込められている。
原材料、包材、輸送などにかかるコスト高、気候変動、消費構造の変化などが大きく進む中で、何にどう対策を打っていくのか、変わる環境への適応力が問われる1年となりそうだ。
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