8月7日に「ソイコネクスト」が終了するにあたって、ジム・サッターCEOがスピーカーやディスカッションを総括した。サッターCEOは、「『ソイコネクスト』が終わりに近づき、少し安堵する一方、新しいアイデアを多く得たという気持ちもある。
サッターCEOは、「最初に取り上げたのが、地政学と貿易だった。MCCグローバルエンタープライズCEOのミシェル・カルーソ・カブレラ氏に素晴らしい講演をしてもらい、業界全体で私たちの仕事に影響を与えているさまざまな力や要因について説明してもらった。例えば、米国は、中国の消費パターンそのものを変えようとすることから、中国との貿易をより管理する方向へ移っているという話があった。彼女が本当に話していたのは、バランスの取れた貿易だったのだと思う。これは世界の多くの国々との関係にも影響すると私は考えている。重要なのは、自由で公正な貿易が新たな常態になるということだ。現在の米政権、将来の政権も恐らく米国にとってバランスの取れた貿易を重視していき、関税がなくなる可能性は低い。この新たな常態の中で私たちはどう対応していけばいいか。会場の皆さんにとって幸いなのは、その貿易収支のバランスを取る上で、うまく適合する解決策があることだ。特に米国農業、米国産大豆は、この貿易収支の問題に貢献する用意があり、この会場の多くの皆さんにとって優れた解決策になり得ると考えている」と話した。
続いて、「タナー・エムケ氏からは世界の供給、価格への圧力、今後の見通しについての話があった。
米国農家によるパネルディスカッションについて、「登壇した農家から楽観的な見方を聞くことができた。何世代にもわたって続く農場について話していたが、私はそれを、農場で実践している持続可能性への取り組みを示す究極的な証拠のようなものだと受け止めている。米国から安定的に供給するためのリスク管理戦略や、財務的なストレスに対応しながら、生産面で得てきた成果を手放さないための取り組みについても話があった」と紹介した。
〈世界の大豆業界も混乱や変化に対応、協力し続ける重要性を改めて感じた〉
ADMのグレッグ・モリス上級副社長との対談については、「将来何が起きるかを正確に知ることはできなくても、それに対応し、組織のレジリエンスを確保できるよう戦略的に計画しておく必要があるとの話があった。市場のサイクルにどう対応するかについても説明した。また、私は彼の『農家と世界の顧客をつなぐ』という発言が印象に残ったが、これはADMが重視していることであり、この会場にいる多くの組織、そしてUSSECも重視していることだと思う。米国がさまざまな産地から出荷できることの信頼性や、多様な製品などを世界の顧客につなげていきたい」と力を込めた。
持続可能性に関するパネルディスカッションについては、「素晴らしい事例が示された。
「世界の大豆業界も混乱や変化に対応する中で、これに似た考え方をうまく使えるようになったと思う」と所感を述べた。最近のホルムズ海峡を巡る状況を例に挙げ、「世界のサプライチェーンは対応力を示し、代替的な方法を考えた。そこで示されたレジリエンスは協力があってこそ可能だった。こうした問題を考える時、OODA を覚えておいてほしい」と呼びかけた。
サッターCEOは、「『ソイコネクスト』のような会議は、私たちがいかに相互につながっているかを改めて思い出させてくれる。危機や困難に直面したとき、最初にすることの一つは誰かに連絡することではないだろうか。その相手はこの会場にいる人、あるいは今週初めて会った人かもしれない。新しいつながりを築き、以前からのつながりを強め、協力し続けることの重要性を改めて感じた」と述べた。
また、米国の思想家サイモン・シネック氏の「イノベーションは夢から生まれるのではない。
〈AIはHIと組み合わせて力を発揮、米国産大豆の持つ価値を自身で試してほしい〉
サッターCEOは、「今回多くの講演で取り上げられたもう一つのテーマがAIだ。AIはイノベーションを加速させるものになると考えている。私たちの組織でも業務の効率化や自動化に利用しており、市場分析や将来予測、データの変換に使う人もいる。これまで長年言われてきたビッグデータを、実際に行動につながる知見へ変えることを助けるツールにもなり得る」と説明した。
その上で、「しかし私の考えでは、AIはHI(Human Intelligence)と組み合わせて初めて力を発揮する。AIは合理的だが、感情がなく、モラルがない。困難を乗り越えて成長するためには、人間的な要素が必要であり、共感、知恵、ユーモアが必要だ。人間の人生は複雑で、非線形で、感情的である。私たちは考えを変え、いつも同じ結論を出すわけではなく、物事を違った角度から考える。AIは優れたツールになり得るが、HIと組み合わせることが絶対に必要だ。
さらに、「持ち帰って欲しいのは、米国産大豆が持つと私たちが考えている価値だ。ただし、私たちの言葉をそのまま信じるだけではなく、皆さん自身で試してほしい。皆さんは信頼性、品質、持続可能性について学んだ。競合する大豆と比べた米国産大豆の栄養面での効果についても、実際に試して自分自身で結果を確認してもらいたい。米国産大豆のチームはそのための支援をする用意がある。皆さんの事業に活用できる付加価値があると考えており、それを引き出す手伝いをしたい」と話した。
SUSS(Sustainable U.S. Soy)について、「帰国しても忘れないでほしい。SUSS マーク、Fedwith SUSS マークを通じて、自社の持続可能性を直接示すことができる。これらは認知向上やマーケティングプログラムによって支えられ、22カ国、1,200SKUで成長を促進している。
米国の大豆農家と世界各地の市場の消費者を直接つなぐものであり、適切な市場、適切な状況では強力なマーケティングツールになり得る。価値があると思うのであれば、引き続きUSSECと連携してほしい。
米国は建国 250周年を祝ったばかりだ。最近、「米国は若い国であり、私たちの物語はまだ書かれている途中だ」という言葉を目にした。これは米国大豆産業にも当てはまると思う。私たちの産業にも歴史があるが、その物語は今も書かれ続けており、その根底には米国と同じ楽観主義と決意がある。
最後に、「世界で最もレジリエントな指導者の一人として、ネルソン・マンデラ氏の言葉を紹介する。困難に直面し、倒され、それでも再び立ち上がる。その人生で彼が経験したことを考えれば、その素晴らしい例だと思う。楽観主義、決意、レジリエンス、そこに協力、信頼、パートナーシップを組み合わせることで、私たちは前へ進むことができる。『ソイコネクスト』から、そのために役立つ何かを皆さんが持ち帰ってもらえれば」と期待を寄せた。
〈大豆油糧日報2026年9月18日付〉









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