TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』は月~金の11:00~13:00生放送。
10月22日の放送では、会社員を辞めて路上靴磨きをしたという、世界一の靴職人・長谷川裕也さんに「家にあるものだけでできるセルフ靴磨き」を教えていただきました。
そもそも靴磨きって定期的にやらないとダメ?
地面に近い靴は、いつも泥や砂、ほこりにさらされている過酷な状況にある。革は適度な水分、油分を含んでいるが、使っているうちに乾燥し劣化する。それらを蘇らせるのが靴磨き。乾燥はシワやひび割れ、ほこりは見た目はもちろん、カビの原因にもなる。正しい手入れをすると、革に必要な栄養分が補給され、水の浸透を防ぎ、汚れやホコリを落としやすくなる。(長谷川)
セルフでもできる?靴磨きの手順を大まかに説明すると…
①ホコリ・汚れ落とし
②水分・油分の補給
③コーティング
④水をつけて磨く
もちろん各工程、専用の道具があればいいですが、持っていない人のほうが多い。でも、実はあなたの家にあるものだけでも、ある程度のレベルの靴磨きはできちゃうんです!
そして、革と言っても本革・合皮・スエードなどいろいろあり、靴磨きの仕方もそれぞれ違いますので、今回は“本革の靴磨き”。「家にあるものだけでできるセルフ靴磨き」をご紹介します!
▼1日履いただけでも実は、靴はホコリまみれ。放っておくとカビの栄養源に。ホコリ落としは、できれば履くたびにやっておきたいケア。
▼本来なら、豚や馬の毛でできたブラシを使うが、歯ブラシで代用できる。


【手順】
1:まず靴ヒモやバックルは外しておく
2:靴全体のホコリ・泥などを落とすように歯ブラシを往復させながらブラッシング
(土踏まず周辺や、“コバ”と呼ばれるソールの縁はホコリが溜まりやすい)
3:ホコリをかき出すように念入りのブラッシングしながら、
同時にキズや割れなどの状態チェックも忘れずに。
4:濡らしたタオルで全体を拭く。
▼革から失った水分、油分を補うのが乳化性クリーム。これをしないと乾燥が進んで、シワやひび割れの原因となる。(ちなみに合皮の場合、この工程は不要)
▼ハンドクリームは乳化性クリームの代わりになる。保湿成分が入っており、革の栄養補給にも役立つ。
▼「使い古して、最近使ってないな」というものでOK!


【手順】
1:クリームを少量指に取り、1本指で。素手で塗る方が浸透具合がわかりやすく、力加減も適している。
2:革の中に浸透させるように、少し力を入れながら塗っていく。
3:靴全体に塗りこむ。
4:タン(ベロ、靴紐の下に当たるパーツ)の内側には塗らない。靴の元の色をいつまでも残し、確認するため。
5:最後に余分なクリームを布などで拭きとって完成。
今日は、番組スタッフの革靴(普段、全く手入れしていないそう)を磨いてもらうと・・・


靴磨きについてもっと詳しく教えてくれる長谷川さんの著書『靴磨きの本』は、亜紀書房から税別1,300円で販売中。
長谷川裕也
現在35歳。会社員を経て、一念発起し東京・丸の内の路上で靴磨きをスタート。行列ができるほど人気を集め、「第1回 靴磨き世界選手権」で優勝。そして今年、日本で開催された、歴代の世界チャンピオンが集まる。「シューシャイニング チャンピオン オブ チャンピオン」でも優勝されました。現在は、靴磨き専門店「Brifut H」を東京の南青山で2店舗、札幌で1店舗オープンされています。

◆10月22日放送分より 番組名:「ジェーン・スー 生活は踊る」
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