TBSラジオ「コシノジュンコ MASACA」毎週日曜日夕方5時から放送!

2020年11月8日(日)放送
大竹しのぶさん(part 2)
1975年の映画『青春の門~筑豊編』の織江役で本格デビューし、以来映画・舞台・TVドラマで大活躍。菊田和夫演劇賞など数々の賞を受賞し、名実ともに日本を代表する女優です。


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出水:今日は新橋演舞場で上演中の『女の一生』にちなんで、「大竹しのぶの一生」を紐解いていきたいと思います! 大竹しのぶ少女はどんなお子さんでしたか?

大竹:すごく活発で、クラスのリーダーみたいなのをやってました。男の子と女の子で決闘したり、男の子を泣かしたり・・・けっこうお転婆でした。

JK:見たところホワ~ンとしてるけど、中の芯の部分はそこかもしれない。いざお芝居になったらやるぞ~!っていう勢い。

大竹:ふふふ(^^)

出水:1974年に『ボクは女学生』というドラマのヒロイン役でデビューしているんですよね。当時は17歳、どのような経緯で?

大竹:フォーリーブスの北公次さんが好きで、オーディションに行けば公ちゃんに会えるかもしれない、って妹と一緒に行ったんですけど、もちろんオーディションには来てなくて(笑)それで私が受かって、次の日から撮影だって言われて・・・

出水:次の日から?! じゃあ次の日から北公次さんにお会いできて?

大竹:でもなんか、撮影所がこんなに汚いところだったんだって。男の人ばかりですごい怖くて・・・北公次さんが当時15円ぐらいのジャムパン食べてるのがショックでした! 同じ人間なんだと思いました(^^;)

出水:当時演技の経験は?

大竹:まったくなくて。だからお祭りみたいな感じで。でも脚本を書いている人に、映画『青春の門』のオーディションを受けたほうがいいよって言われて、ふざけ半分で受けて。

JK:そういうときはどんなオーディションをするんですか?

大竹:そのときはちゃんとお芝居をします。パッと覚えて。そのオーディションは1次審査、2次審査、カメラテストまでやって受かった。

その映画との出会い、そこからお芝居自体が楽しいというのを教えてもらいました。

JK:いいきっかけですね。人間ってきっかけに出会ってなかったら、才能があってもね。出会いから始まりますものね。でも歌とは縁がないですね?

大竹:でも子供のころから歌は好きで。姉が2人いて4姉妹だったんですけど、4人で合唱曲を歌ってました。ジュンコさんは三姉妹ですよね? 仲良かったんですか?

JK:いやいや、全然! 上と下両方と喧嘩するから、私だけどけてれば世の中安心って感じで(笑)うちの親がね、「あんたさえいなければ世の中上手くいくのよ」って言われて。絶対忘れない(笑)

大竹:ええ~! お母さんが?! あのドラマ通りだったんですか?

JK:ほぼおんなじ(笑)男性がいるとちがうのよ。うちはずっと女系だったから厳しいですよ!

大竹しのぶ~幕が下りたら、主婦の顔~

JK:大竹さんって女優女優してないから好き! 女優ですってタイプじゃなくて、ナチュラル。そのナチュラルさがホッとするし、そういう役柄がぴたっとする。

出水:確かに、大竹さんすごく話しやすくて。いまも舞台のけいこ中ですが、役柄を引きずることはないんですか?

大竹:あまりないですね。

男優さんのほうがそういうのがあるって聞きますけど・・・女はご飯を作らなくちゃいけない、子供もいるし。だから幕が閉まった瞬間に「冷蔵庫に牛乳あったっけ?」とか。今はもう子育ても終わってるので、そういうことはないですけど。

JK:お子様の理解も大きいわね。

大竹:そうですね、でももう31と35なんですよ(笑)いろいろ話し相手になってくれて楽しいですね。本当はもう独立しなくちゃいけないんですけど・・・息子はまだ一緒に住んでるので、ついつい「聞いて聞いて」ってなりますね。

JK:素敵なお子さんじゃない?

大竹:ん~、おじいさんみたい? 動じないっていうか。怒らず、慌てず、動じずっていう感じです。

JK:ふ~ん。いるといないと違うと思う。精神的に頼れて。

大竹:面倒臭いときもあるんですよ、コロナの自粛期間とかずーっとごはん作んなくちゃいけないとか。

朝もここに来る前に、食べる?とか聞かなきゃいけないし。

JK:そういうお母さんやってる感じは全然しないわね。さんまさんと私、あみだばばあの衣装で一緒だったの。それが初めて。

大竹:知ってます! あれはすごいインパクトありましたよね。何年ぐらい前? 35年とか・・・離婚して30年以上ですから。

JK:あっそこから数えるのね(笑)人生マサカもいろいろあると思うけど、これは!っていうのは?

大竹:いろいろありますけど、やっぱりさんまさんと結婚したのはマサカかもしれないですけど(笑)

JK:いまでもピンとこないもの! あまりにも違い過ぎるから。TVの人だから私生活が見えない。

大竹:あれと一緒です。家でもうるさい(^^)でも、人がいないとしゃべらないけど。

JK:人好きじゃないとああいう仕事はできないわよね。自己満足じゃだめ。

人が喜んでくれて成功ですもんね。

大竹:人が笑ってるのを見るのがうれしいんだと思います。家族だけだとそうでもないんですけど、他の家族がそこに入ると「楽しませなくちゃ!」という使命が働いて、それは今でも楽しい。たまによく合うので。

JK:素敵な美男美女じゃないですか!

出水:たまに共演されているときのやりとりとか、笑わせていただいてます(^^)デビューされて以来、絶え間なく舞台だったりドラマだったり映画だったり、なにかしら出ている印象があるんですが、ぽっと時間が空いたときに自分へのご褒美は何がしたいですか?

大竹:旅行が好きなので、ちょっと旅行しています。一緒に行く人にもよりますし。自然が好きなので緑を見に行ったり、温泉に入ったり・・・普通のことですけど。

出水:旅をするときはきっちり詰め込む派ですか?

大竹:まったく計画性がないんです。こないだもお友達と、泊まる先もその日に取る、みたいな感じです。すごい失敗もありますけど(笑)感動もあります。楽しいですけどね。

JK:そのドキドキ感っていうのは分かる!

大竹:あと、今日軽井沢に行くつもりが、新潟行っちゃえ!みたいな。

そういう時もありました。友達がそういう子で、私もそれに乗っちゃうほうなんで、「こっちじゃないかも」みたいな(笑)楽しいことしたいね、っていうのが一番です。

JK:普段の生活じゃないのを味わいたいですもんね。

大竹しのぶ~幕が下りたら、主婦の顔~

出水:来年に上演を控えた次回作『フェードル』は新しいキャストを迎えての再演なんですよね。

大竹:いまやっている『女の一生』とは全く違う、激しい恋の物語。恋の女神ジュピターに矢を放たれて、義理の息子を好きになっちゃって、でも息子は若い女の子が好きで、「ヒドイー!」みたいになっちゃって(^^)楽しい話です。

JK:有名なギリシャ神話の話ですよね?

大竹:はい。旦那さんが死んだと思っていたら帰ってきちゃって、どうしよう~!浮気がばれちゃう、みたいな。だから見ていて「いけいけ!」って感じて楽しいと思います。

JK:お芝居するほうも楽しそうね! ふだんはできないけど、お芝居ならやっちゃおうかなって。

大竹:ふつう相手に向かって「好きなのーッ!どうしてくれるの~ッ!」とか言わないじゃないですか。思いっきり言うんですよ。

そういうところがかっこいいなと思います。

出水:で、幕が下りたらまたすっと元に戻るんですね?

大竹:そりゃあねえ。幕が下りてまで「好きなのーッ」っていうのは勘弁してくださいよ(笑)

大竹しのぶ~幕が下りたら、主婦の顔~

=OA楽曲=

M1. ありがとうって気づいていてね / 海蔵亮太 with 大竹しのぶ

◆11月8日放送分より 番組名:「コシノジュンコ MASACA」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20201108170000

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