TBSラジオ『パンサー向井の#ふらっと』毎週月曜日~木曜日 朝8時30分から放送中!
ふらっと こども電話相談室
2023年9月20日放送
TBSラジオで長年親しまれた名物企画「全国こども電話相談室」(1964年~2008年)のコンセプトを受け継いだコーナーです。パンサーの向井慧が「電話のおにいさん」となって、毎回、様々な質問に合わせた頼もしい先生をお呼びしています。
Q. ウクライナの戦争は終わるの?(東京都 ふうまくん 8歳 小学2年生)
(回答した先生)パトリック・ハーランさん/お笑いコンビ「パックンマックン」
向井おにいさん:ふうまくん、最近何か興味を持っているものってありますか?
― SDGsです。特に地球温暖化に興味があります。
向井おにいさん:すごい、しっかりしてる! きっかけは何かあったんですか?
― SDGsのイベントです。
向井おにいさん:どんなイベントだったの?
― 『地球を笑顔にするWEEK』の「もったいない広場」です。
向井おにいさん:あ、じゃあTBSのイベントだ(2023年5月、TBSの赤坂サカス)。それに来てくれてたんだ。
― そうです!
向井おにいさん:ウクライナの戦争について、これはどういうきっかけで思った質問ですか。
― ウクライナのブースで募金をして、ウクライナのお姉さんたちと仲良くなりました。あと、テレビでロシアとウクライナが戦争をしているのを見ました。それで、なんで戦争してるんだろうと思いました。
向井おにいさん:そうだよね。これもSDGsのイベントに行ったときにより強く思った質問なんだね。
― はい、そうです。
向井おにいさん:じゃあパックン先生、お願いします。
パックン先生:はい。ふうまくん、こんにちは! 戦争が始まったきっかけはわかってます?
― わかりません。
パックン先生:OK。実際に何が起きたのかというと、ロシアがウクライナという国の中に入り込んで、「お前の国はオレの国だ!」みたいな感じで侵略してきたんですよね。
― ええっ!
パックン先生:そうなんですよ。これは去年(2022年)の2月に戦争が始まった。でも実は、ふうまくんが生まれる前にロシアがウクライナの一部、クリミア半島というところを一回併合してるんですよ。併合というのは「ロシアのものだ」と言って乗っ取ってるんですよ。それから8年後にこの熱い戦争が始まったんですけど、ずっと法律を破って乗っ取ってるってことですよ。例えば、ふうまくんのおうちは一軒家ですか?
― 一軒家に住んでません。
パックン先生:マンションですか。じゃあこう考えてください。隣のマンションに住んでる家族の何人かがふうまくんのマンションの一室を「オレのものだ!」と住み始めたら、困りますよね。
― はい、困ります。
パックン先生:その状態が8年も続いたあと、ふうまくんの寝室も台所も風呂場も全部うちのものですと入り込んできたら、困りますよね。
― はい。
パックン先生:ふうまくんはおそらく、ママとパパと兄弟も力を合わせて戦うよね。
― はい。
パックン先生:それが今のウクライナ戦争の状態なんですね。
― ほお。意外と困ります。
パックン先生:そうなんですよね。そもそもその隣の家族はなんでふうまくんのうちに入ろうとしたのかっていうと、このロシアの立場から考えることになりますね。
― はい。
パックン先生:ロシアは、アメリカとかイギリス、ドイツ、フランスなどロシアとあまり仲良くない国々がウクライナのうしろにあって、ウクライナを通してロシアに悪さをしようとしてるんじゃないかと考えていたから、「そのままだと危ない」と感じてウクライナに入ったということです。
― はい。
パックン先生:もう一回ふうまくんの家族に例えるなら、ふうまくんの家族のうしろにパックンの家族とか向井くんの家族もいて、パックンと向井くんはふうまくんの隣のマンションのみなさんと喧嘩してるから、隣のマンションに住んでるみなさんは「危ない!」と思って、まずふうまくんの家を乗っ取ろうとしたという経緯になりますよね。
― ほお。
パックン先生:戦争はいつ終わるのかと考えるときは、「隣の家族が入ってきて困ってる、早く追い出したい」っていうふうまくんの家族の気持ちを理解するとともに、そもそも隣の家族が入ってきたその目的も理解しなきゃいけない。今の説明、わかりました?
― はい。
パックン先生:でも、戦争がいつ終わるのかという答えは今のところ見えてないんだよね。
― そうですか。
パックン先生:そうなんですよ。
― はい、わかります。
パックン先生:ちなみに、世界のニュースを考えるときは、今みたいに自分の家とか隣の家とかご近所に例えて、ちょっと縮小して考える技をぜひふうまくんも覚えてほしいなと思うんです。
― はい。
向井おにさん:難しい言葉がたくさん出てきましたから、ふうまくんも頭がパンパンになってると思いますけど。
― そうですね。
パックン先生:はははは(笑)。
向井おにいさん:なかなかね難しい話だったね(笑)。でもこうやって疑問に持つっていうことがまず第一のスタートだから、また疑問とか質問が浮かんだらぜひここに送ってきてください。
― はい
向井おにいさん:ふうまくん、ありがとう。バイバーイ。
― ありがとうございます。シィーユーネクスターイム!
向井おにいさん:あら、英語で(笑)。
パックン先生:シィーユーネクスタイム、グッジョブ・バディ!
(回答者プロフィール)パトリック・ハーランさん。アメリカのハーバード大学を卒業した1993年、22歳で来日。