英人気番組『Good Morning Britain』の司会を突如降板したピアース・モーガン(55)が、自身のInstagramでフォロワーに向けた直筆の手紙を公開した。モーガンは「メーガン妃への謝罪を拒否したため降板した」と明かし、自身が「キャンセル・カルチャーの最新の犠牲者だ」と怒りを露わにした。


英時間9日、ピアース・モーガンが英ITVの朝の人気番組『Good Morning Britain』を突如降板することが発表された。モーガンは同日朝の生放送中に男性お天気キャスターと言い争いになり退席、苦情が殺到したことから同日中に降板を発表した。この前日には「メーガン妃の言葉は一言も信じない」と非難し、物議を醸していた。そして後日の報道で、メーガン妃の代理人が番組に対して苦情文を送っていたことが明らかになった

モーガンは現地時間12日、自身のInstagramでフォロワーに向けた直筆の手紙を公開。「皆さん、こんにちは。
応援してくれている皆さんに、感謝の気持ちを伝えたい。(私を嫌っている人々にもね。)」と挨拶した後、今の心情をこのように綴った。

「今週は私にとっても、英国と王室や私たちの未来にとっても、特別な1週間だった。私のことを良く知っている人達は、私が多くの欠点があるにもかかわらず、自分が最も重要だと思うことに対して常に毅然とした態度で臨んでいることをご存じだろう。」

そのように説明した後、『Good Morning Britain』から急遽降板した理由を明かした。

「私はイラク戦争に猛烈に反対し『Daily Mirror』から追放された。
アメリカの銃規制の異常さを率直に訴えたことで、CNNでの仕事が終わることになった。そして今、オプラ・ウィンフリーとのインタビューでメーガン・マークルの主張を信じなかったことへの謝罪を拒否したため、『Good Morning Britain』の仕事を失ったのだ。」

続けて、ソーシャルメディアで特定の人物や組織などを徹底的に糾弾し、社会から排除しようとする「キャンセル・カルチャー」の危険性について激しく非難した。

「このようにして私は、この国において毎分、毎時間、毎日のように浸透しているキャンセル・カルチャーの最新の犠牲者になった。もちろん自分は被害者でもなければ、実際に排除されたわけでもないと思っている。」

「しかし表現の自由と正直な意見を述べる権利を守ることは、私のキャリアにおいて最も重要な課題であり、英国社会においても最も重要な課題であると考えている。」


2枚目の手紙では「民主主義の根幹である表現の自由が、これまでにないほどの攻撃を受けている。これは防衛しなければならない。民主主義国家に住むことは特権であり、英国人であることも特権だ」と述べ、「これは単に反抗的な行為ではなく、我々共同体の未来に対する責任だ」と締めくくった。



ピアース・モーガンの番組復帰を望む署名運動では、現地時間12日時点で13万件以上の署名が集まっている。しかし本人はツイッターで「戻ることはない」と復帰を否定、「署名してくれた皆さんには感謝します。いつもは私の解雇や国外追放を求める署名活動ばかりだが、これは嬉しいサプライズだ」と皮肉交じりに伝えた。

画像は『Piers Morgan 2020年12月17日付Instagram「When you mistakenly think your work colleagues like you...」、2021年3月12日付Instagram「A little note to all my followers...」』『Piers Morgan 2021年3月11日付Twitter「I won’t be going back, but thanks to everyone who has signed these petitions.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)