90年代の伝説の深夜お色気番組『ギルガメッシュないと』(テレビ東京)から着想を得たドラマ『ギルガメッシュFIGHT』が、Paraviオリジナルドラマとして12月24日深夜から配信される。これに先駆けて18日に同作のオンライン記者会見が実施され、主演の藤原季節、共演の大東駿介はじめドラマ出演者たちが出席した。
さらに当時番組に出演していた岩本恭生、細川ふみえイジリー岡田も登場し、思い出話で盛り上がった。

バブル崩壊後の1991年、テレビ東京にて放送開始した本家『ギルガメッシュないと』。“カメラは低く、志は高く”という精神のもと、素肌にエプロン1枚で挑む料理コーナー「夜食バンザイ」などインパクト絶大のコーナーを連発し、やがて『11PM』(日本テレビ系)や『トゥナイト』(テレビ朝日系)などと共に「深夜お色気番組」の代名詞ともいえる番組に。

そんな時代を熱狂させた伝説の深夜番組のスタッフたちの実話から着想を得て、番組制作陣の視点で描くフィクションドラマが『ギルガメッシュFIGHT』だ。当時と同じ90年代を舞台に、番組を演出するディレクターの加藤竜也藤原季節が、プロデューサーの栗田淳一を大東駿介が演じ、伝説の番組を生み出していく様を描いていく。「エロ」に真正面から向きあったスタッフや出演者たちの熱き物語だ。



役柄のコスチュームで記者会見に登場した面々。まずは「夜食バンザイ」コーナーに出演するセクシー女優役の杉本愛莉鈴が裸エプロンで現れて度肝を抜いたが、大東駿介もポケットから次々にパンティーを取り出して高く撒き散らしながら入場するというぶっ飛びぶりだ。大東は「(演じるのが)“魔王”と呼ばれた男ということで、この時代の妙な熱気に包まれて、その印象で調子乗った登場しちゃって、本当に今反省しているところです」と我に返った。


トレードマークのハットをかぶって登場した藤原は「当時の『ギルガメ』ファンがものすごいいらっしゃる」とドラマ化の反響をすでに感じているそうだ。「今の時代だとコンプライアンスの関係で守りに入ってしまうのではないか?」と危惧する声も多くあったというが、藤原は「そこは安心してください。『ギルガメッシュFIGHT』はギリギリを狙っていきますんで」と自信たっぷり。
「(裸エプロンなどに)どこまで自分が興奮できるラインを見つけ出せるかだと思っていたので、現場ではパッと目を開いて真剣勝負でしたね」と藤原が言えば、大東も「車で大声を出して声をつぶしてから現場に入った。声を枯らさずに家に帰ることはなかったですね」と溢れ出る熱量を感じさせた。


生まれて10日後に本家『ギルガメッシュないと』が放送終了したという真島なおみは、“Tバックの女王”と呼ばれた出演者を演じた。当時どうでもいいニュースをTバック姿で語る「GNNヒップライン」を担当したのは、その後多くのバラエティ番組で人気を博した飯島愛さんで、彼女がモデルだと思われるが、真島は「モデルの方がすごく素敵な方なんですけど、日焼けをされているので、人生で初めて日焼けサロンに行きました。お尻も綺麗に見せたいということでお尻を中心に筋トレにも通い、髪色もレトロな感じに染めさせていただいて見た目から入りました」と明かした。確かにそのルックスはまるで当時の飯島愛さんのようだ。



裸エプロン姿の杉本愛莉鈴は「セクシー女優役ということだったので、撮影期間の前にアダルトビデオをたくさん観て勉強しました!」と明るく報告。また細川ふみえをモデルにしたグラビアアイドル役の出口亜梨沙は「細川さんのことを調べさせていただいた。いろいろ見たりしました」と役作りのため研究したという。細川ふみえ本人が会見に駆けつけると、出口は「『ギルガメ』で初司会ということでプレッシャーは感じませんでしたか?」と質問。「ふふふっ」と笑った細川は「プレッシャーは感じたと思うんですけど、それよりも見初めていただけたことの方が嬉しかったです。プロデューサーも『大丈夫だよ』って」と当時を振り返った。
細川はデビュー2年目で司会に抜擢された。


90年代のエピソードとして「劇中にも出てくるお札でタクシーを止めたり、ドラマのオープニングスポットを撮るのにハワイで1週間ぐらいという嘘みたいな話をいっぱい聞いていた」という大東は「僕にとっては時代劇や大河ドラマみたいな気持ちで台本を読んでいた」と現代とはかけ離れた物語と捉えたそうだ。そこで記者会見のMCを務め、ドラマにもアナウンサー役で出演している元TBSのフリーアナウンサー・安東弘樹は「新人のときに本当に1万円札を持たされて。これがないと捕まらないぞ…と」と1万円札を掲げてタクシーを止めようとしたそうだ。「最後にリアルに感じた世代かもしれませんね。それでもタクシーは止まらなかった。
本当に捕まらなかった」と思い返すと、大東は「ええーっ!」と驚いていた。岩本恭生もそのようなエピソードは「ありすぎて言えないぐらい」と証言した。


他にもセクシー女優のツボを押して癒やすコーナー「ギルガメ治療院」に出演していたイジリー岡田は「高速ベロ」誕生裏話を披露。ドラマの中ではトイレで生まれたことになっているが、「本当は自宅のお風呂場でヒゲを剃っているときに『(舌が)動くんじゃないか?』と生まれました。埼玉県さいたま市で生まれました」とのこと。裸エプロン姿の杉本に近づくことを禁じられた岡田が「飛沫を飛ばさないベロを開発したばかりなのに!」と悔しがる一幕も。
最後は細川が「クリスマスイブの夜は…せーの!」と呼びかけて、全員が「ギルガメッシュ!」と声をあげ、ドラマの熱気と当時の懐かしさが入り混じった会見はお開きとなった。

Paraviオリジナルドラマ『ギルガメッシュFIGHT』は全5話。第1話はYouTubeテレビ東京公式ドラマチャンネルで無料公開予定。



(TechinsightJapan編集部 取材・文:関原りあん)