「コートの上でお別れができることを願っている」とも語ったフェデラー

11月17日、ロジャー・フェデラー(スイス/世界ランク16位)が、スイスのメディアに“2022年半ばまで競技に復帰できそうにない”とコメントした。その言葉どおりならば、全豪オープンは、来年も欠場することになりそうだ。


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7月に3度目の膝の手術を受けているフェデラーは、「オーストラリア(全豪)はまったく選択肢にない。でも、それは私にとっては驚きでもないんだ。手術を受ける前から、何ヵ月もの休養が必要になることはわかっていた。1月には静かにランニングを再開し、3月か4月にはサポートを受けながらコートで練習を再開できるだろう。したがって、競技復帰は2022年の夏頃になると思う」と復帰時期について言及。

さらに「私が手術を受けたのは、将来、子供たちとスキーをしたり、サッカーやテニスをしたりするためなんだ。私の第1の動機は、日常生活に必要なコンディションを取り戻すことだった。それでも、私はトップアスリートの精神と肉体を作るために、このリハビリに取り組みたかった。私としての野望は、テニスのプロとして自分が何を成し遂げられるかをもう一度見てみたいということだった。そのために戦っているし、モチベーションも高いよ。チームや家族のサポートも感じている。私は自分の言葉で、そしてコートの上でお別れができることを願っている。
もうグランドスラムの決勝でプレーすることがなくても、私の世界が崩壊するわけではない。それでも、もう一度戻ることが私の究極の夢。そして実際に、私はまだそれを信じている。私はこの種の奇跡を信じているんだ。私はすでにそれらを経験している」と、コートの上でお別れをしたいと現役引退についてもコメントしている。

今年3月に復帰戦となったATP250ドーハ大会で405日ぶりにツアー勝利を挙げたフェデラーは、4大会に出場。全仏オープンではベスト16、ウィンブルドンではベスト8に進出したものの、ヒザに問題を抱えているとして東京オリンピックなどを欠場した。

そして8月15日には、「何週間も松葉杖をつくことになるだろうし、何ヵ月も試合に出られない」「大変な面もあるが、同時に健康でいたいし、元気に走り回りたい。何らかの形でツアーに復帰するための希望の光を持ちたいから、これが正しいことだと思う」と長期のリハビリになることを報告。さらに「君たちはいつも信じられないくらい僕のことを考えてくれている。僕と一緒に苦しんでいる人もいれば、僕の幸せを願って『コートに戻ってくるのが見たい』『笑顔になるのを見たい』と思っている人もいるだろう。僕は大丈夫だ、感謝しているよ。
そして、リハビリを進めていく中で、みんなに報告する。みんなの幸運を祈っています。また近いうちに会おう」と綴っていた。

史上最高の選手とも言われるフェデラーのプレー。2022年半ばの復帰となると、見られる大会もあとわずかとなるのかもしれない。
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