1月20日、全豪オープン4日目、男子シングルス2回戦が行われ、第2シードのダニール・メドベデフ(ロシア/同2位)が、ニック・キリオス(オーストラリア/同115位)と対戦。7-6(1)、6-4、4-6、6-2で下し、3回戦進出を果たした。
【動画】メドベデフが3回戦進出! マッチハイライト&キリオス、アンダーサーブからポイント
ノバク・ジョコビッチ(セルビア/同1位)の欠場で、今大会最上位選手となった昨年のファイナリストであり、USオープン覇者のメドベデフ。対するは、1回戦で股抜きアンダーサーブなどトリッキーなプレーで、地元ファンを魅了し、3年連続で初戦を突破したキリオス。過去の対戦成績では、キリオスが2勝0敗としている。
試合は、キリオスのサービスエースでスタート。互いに最初のサービスゲームをキープし迎えた第3ゲーム、メドベデフはキリオスの強打や角度あるショットをことごとく返球し、0-40とチャンスを手にすると、これを逃さずブレークに繋げる。
一方、これ以上差を広げられたくないキリオスは、第5ゲームでブレークポイントをしのぎ、ゲームポイントを握ると、アンダーサーブを披露。サービスキープに繋げると、ブーイングにも似た声援を受けたキリオスは、第8ゲームでメドベデフのセカンドサーブを速いタイミングで返球。ミスを誘って、ブレークバックに成功する。
そのまま互いにキープして突入したタイブレークでは、メドベデフがキリオスの頭上を抜くロブやパッシングショットなどで3度ミニブレーク。7連続ポイントでメドベデフが第1セットを奪った。
第2セットも互いにサーブ、ストロークと質の高いプレーを見せ、緊張感ある戦いに。メドベデフも高い集中力を維持しており、キリオスのアンダーサーブや股抜きショットにも動じない。
それでもキリオスもこのまま終わるわけにはいかない。続く第3セット第7ゲームでは、ドロップショットに反応したメドベデフのバックハンドが、ネットに詰めてきたキリオスのボディーを強襲。これにキリオスが反応し、ポイントを奪うというスーパープレーでブレークポイントを握ると、続くポイントでもキリオスが強烈なフォアハンド・ウィナーを決めてブレークに成功。会場のボルテージは最高潮となり、そのままメドベデフにチャンスは訪れず、第4セットはキリオスが奪った。
こうなると思い出されるのが、昨年大会2回戦のウーゴ・アンベール(フランス)戦。キリオスは、マッチポイント2本を跳ねのけてフルセットマッチを制した。あの時もファンの熱い声援を味方にし、勝利に結びつけている。
だが、世界2位を相手に今回ばかりはそううまくはいかなかった。第4セット第1ゲームで手にしたチャンスを逃すと、以降メドベデフはサービスゲームでキリオスにポイントを与えず。第6、第8ゲームでブレークに成功したメドベデフがセットカウント3-1で勝利した。
試合を通して、メドベデフは31本のエースなど68本のウィナーを記録(アンフォーストエラーは29本)。キリオスも47本のウィナー(アンフォーストエラーは31本)を放つなど、素晴らしいプレーをしたがそれを上回るプレーをして見せた。
3回戦でメドベデフは、昨年のUSオープン準々決勝で勝利しているボティック・ファン・デ・ザンツフルプ(オランダ/同57位)と対戦する。
※ランキングは1月17日付のもの
■全豪オープン2022
日程/2022年1月17日(月)~30日(日)
開催地/オーストラリア・メルボルン:メルボルンパーク
賞金総額/7,500万豪ドル(約62.7億円)
男女シングルス優勝賞金/440万豪ドル(約3.7億円)
サーフェス/ハード
試合球/「ダンロップオーストラリアンオープン」
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