現地5月23日、「全仏オープン」2日目、男子シングルス1回戦、西岡良仁(ミキハウス/世界ランク94位)に勝利した前年覇者の第1シード、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/同1位)は、記者会見でウィンブルドンの決定を改めて「間違った判断だったと思う」と非難した。
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会見の冒頭、「スタートに満足している。
そして、5月20日にATP、WTA、ITFが発表した“今年のウィンブルドンでポイントを付与しない”決定について聞かれると、「個人的なことを言えば、全豪オープン、ウィンブルドンとプレーして防衛する機会もなく、私の4000ポイントがなくなってしまう。個人レベルでは、とてもネガティブな影響を受けている」とコメント。そのうえで、「まず選手たちがATPと一緒になって、ウィンブルドンのミスに対して、行動を示せたことをうれしく思う。知らなかったんだが、数日前、イギリス政府からAELTC(オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ)に勧告書が届いて、そこにはいくつかの選択肢があったそうなんだ。だけど、彼らが示したのは一つの選択肢だけ。ATPの関係者や個々の選手、あるいはロシアやベラルーシの選手と話し合うようなコミュニケーションを図ったわけではない。だから、あれは間違った判断だったと思う」とその判断と決定への過程が間違っていると非難。
「ATP、WTAからウィンブルドン期間中にウクライナ、ロシア、ベラルーシがエキジビションを行うとか、ミックスダブルスをして賞金を寄付するとか、そういう提案もあったようだ。でも、ウィンブルドンからの強い提案はなかった。
ポイント付与なしというエキジビション化が決定したウィンブルドンについては、大坂なおみ(フリー/同38位)が、今大会で「100%で試合に臨めない」「現状では出場しない方向に(気持ちは)傾いている」と表明している。同様の気持ちを抱いている選手は少なくないはず。“ポイントが得られないならば出場しない”トップ選手の欠場は容易に想像でき、今年の大会は、非常に寂しいものになりそうだ。