現地6月29日、ウィンブルドン男子シングルス2回戦が行われ、アンディ・マレー(イギリス/世界ランク52位)は、第20シードのジョン・イズナー(アメリカ/同24位)に4-6、6(4)-7、7-6(3)、4-6と3時間23分の熱戦の末に敗戦。ビッグサーバーであるイズナーのサービスゲームを一度も破ることなく敗れ、「今はがっかりしている」と素直な思いを口にした。
【動画】イズナーのプレッシャーをかわすマレーの華麗なパッシングショット&マッチハイライト
この日の試合、マレーは第1セット第3ゲームで15-30とすると、イズナーが2ポイント連続でリターンダッシュ。プレッシャーをかけられると、パッシングショットを決められず、先にブレークを許す。直後の第4ゲームでは、マレーもチャンスを握ったが、ここを武器のサーブでイズナーにしのがれると、その後はマレーにチャンスは訪れることはかった。
第1セットを4-6、第2セットを6(4)-7で落としたマレーは、第3セットをタイブレークで奪い返すも、第4セット第5ゲームで痛恨のブレークを許して、思わずかぶっていた帽子で顔を覆った。結局、最後までイズナーのサーブを打開できず、36本のエースと82本のウィナーを奪われて敗れた。
5月のATPマスターズ1000マドリード大会には、ワイルドカード(主催者推薦)で出場したものの、全仏オープンなどのクレーコート大会を複数化にわたって手術を行った股関節への「リスクを負いたくない」という理由で欠場したマレー。2度のウィンブルドンを制している芝コートでの戦いに焦点を当てていた。
そのおかげか、母国イギリスでスタートさせた芝シーズン初戦のチャレンジャー大会ではベスト4、続くATP250シュツットガルト大会では決勝に進出。順調に調子を上げていた。
その決勝で腹部を負傷し、10日間ほどサーブの練習ができなかったが、それでも「シュツットガルトの後の10日間を除けば、体的には良い感じだった」と照準を絞っていた今大会に間に合わせ、「試合も練習もたくさんこなしてきたから準備不足というわけではない。ここでいいプレーをする準備はできていた」と言う。
敗れた相手は世界24位。
今の目標は、グランドスラムでシードを獲得できるランキングにすること。「チームともよく話していて、USオープンの時に自分のポジションを確保したいんだ。それがだめなら、来年の全豪オープンに向けて、シードを獲得したい。そのためには試合に出て勝たなければならないんだ」と、マレーの戦いはまだまだ続く。
■ウィンブルドン2022 [THE CHAMPIONSHIP WIMBLEDON]
・大会日程/2022年6月27日(月)~7月10日(日)
・開催地/イギリス・ウィンブルドン:オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(時差8時間)
・賞金総額/4035万ポンド(66億6160万円)
・男女シングルス優勝賞金/200万ポンド(3億3030万円)
・サーフェス/グラス(芝)コート
・TV中継・放送予定/WOWOW、NHK
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