島袋将 攻めすぎて「変なミス」も積極プレーを貫いて本戦入り
9月23日、「木下グループジャパンオープン」(東京・有明コロシアム/ATP500)シングルス予選決勝が行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場の島袋将(有沢製作所/世界ランク271位)は、予選第4シードのファン・マヌエル・セルンドロ(アルゼンチン/同72位)を6-4,6-3で破り、同大会2年ぶり3度目の本戦入りを果たした。
【画像】望月慎太郎、綿貫陽介、西岡良仁、島袋将が本戦入り!「木下グループジャパンオープン」シングルス本戦組み合わせ
28歳の島袋は、今季序盤は苦しい戦いが続いていたが、8月に中国・張家港で開催されたツアー下部のチャレンジャー大会で優勝。
この日は、先週の中国・広州で行われたチャレンジャー大会で優勝し、自己最高となる72位を記録したセルンドロと対戦。
「ディフェンスが得意な選手。どうポイントを取るかと言えば、僕の攻撃の幅を広げていくかがキーになる」と語ったように、島袋は序盤から攻撃的なテニスを展開していく。互いにサービスキープが続き拮抗した中で、5-4の第10ゲームで訪れたワンチャンスを活かして6-4で第1セットを奪った。
今年の上半期、島袋はチャレンジャーでも5大会連続で初戦敗退など苦しい時期も味わった。テニス自体は悪くないのに、負けが続いたことで試合中にもネガティブになってしまうことがあったという。だが、4月に元デビスカップ日本代表監督の岩渕聡氏からのアドバイスや、勝敗を別にして純粋にテニスのレベルアップに向き合ったことで、吹っ切ることができた。
続く第2セットもサービスキープが続いて緊張感のある試合となったが、「打ちすぎて変なミスもあったけど、ずっと前向きでポジティブにやれた」と島袋。“自分のテニス”である積極性を見失わず、テンポの速い攻めを見せて4-3の第8ゲームで0-40のチャンスを作る。
すると、プレッシャーを受けたセルンドロにダブルフォールトが出て、島袋が貴重なブレークに成功。試合後には「緊張した」と笑った島袋が、サービング・フォー・ザ・マッチをしっかりキープして、2年ぶり3度目の本戦入りを自らの手でつかみ取った。
本戦1回戦では第5シードのトマス・マハツ(チェコ/同22位)との対戦が決まった。「過去2回は初戦敗退で悔しい思いもしている。もちろん予選を突破したことはうれしいですけど、ここからが勝負になってくる。ATPツアーの大舞台で1勝でも多く勝つことが今の自分には大切なこと。自分のテニスを信じて、全力でぶつかっていきたい」と意気込んだ。