フル出場で浦和の決勝進出に貢献した長澤 photo/Getty Images
「今日はそこまでルール違反しないで勝てた」
浦和レッズは23日、AFCチャンピオンズリーグの準決勝2ndレグで広州恒大(中国)と激突。2年ぶりの決勝進出をかけて、敵地での一戦に臨んだ。
ホームで行われた1stレグを2-0で勝利した浦和。相手サポーターの声援がこだまする完全アウェイの中、前半をスコアレスで終えると、後半開始直後にエースが沈黙を破った。右サイドを突破した橋岡大樹がふわりとしたクロスを入れる。これをDFの背後から走り込んできた興梠慎三が、豪快に頭で叩き込んだ。アウェイゴールを手にし、決勝進出に大きく前進した浦和は、その後も最後まで集中を切らさずにしっかりと守り切り、1-0で広州恒大を撃破。王座奪還へ向けて、決勝進出を決めている。
試合の前日会見で現地記者が、大槻毅監督へ「7番の選手(長澤和輝)がよくルール違反をして、相手にいろいろ細かいことをやる。個人的にしているのか、それともチームとしての戦術なのか」といった質問を飛ばし、大きな話題となっていた。これに対して大槻監督は冷静に対応。「悪いことをしたかどうかを決めるのはレフェリー。レフェリーの笛が鳴ればルール上ファウルですし、鳴らなければファウルではない。そういったところに対していろいろな思惑や主観が入るのがフットボール。
ただ、現地記者の発言は長澤本人をより一層燃えさせたことは間違いないだろう。この試合でフル出場を果たしたレッズのダイナモは、完全アウェイの中でも自身の持ち味である豊富な運動量や球際の強さなどを発揮。勝利、そして決勝進出に大きく貢献したのだ。試合後、Twitterを更新した長澤は「今日はそこまでルール違反しないで勝つことができてよかったです。決勝みんなで心を1つに戦いましょう! 今日は応援ありがとうございました」と冗談まじりに喜びを綴っている。
浦和に必要不可欠な存在となっている長澤。この調子でチームを優勝へと導くことができるのか。決勝の舞台でも、是非とも輝きを放ってもらいたいものだ。