天才肌の選手として有名なベン・アルファ(写真はバジャドリー時代のもの) photo/Getty Images
今でもドリブルのキレは抜群
今夏はフランス代表にFWカリム・ベンゼマが6年ぶりの復帰を果たしたことが話題を呼んだが、同じフランスの1987年組にはもう1人天才と騒がれてきた男がいる。
10代時点での才能ではベンゼマ以上とも言われた34歳FWハテム・ベン・アルファだ。
タイトルの数などを考えれば、良いキャリアを過ごしているのは明らかにベンゼマの方だ。しかし、ベン・アルファは現代サッカー界で絶滅危惧種とも言えるファンタジスタ系の才能を持つアタッカーだ。時折見せる強烈な才能にサッカーファンは息を呑んできた。
その特殊な才能は今も枯れていない。今季ベン・アルファはフランスのボルドーでプレイしていたが、リーグ戦にて1試合平均3.2回のドリブル成功数を記録。これはパリ・サンジェルマンFWネイマール(4.8回)、レンヌFWジェレミー・ドク(3.7回)に次いで3番目に多い数字だ。
トータルで見ると、今季のベン・アルファはリーグ全体7位となる76回のドリブルを成功させている。リーグ・アンのドリブル成功数ランキングTOP50のうち、30代でランクインしているのは40回で43位に入ったパリ・サンジェルマンMFアンヘル・ディ・マリア(33歳)とベン・アルファの2人のみ。ドリブルはスピードを失うと成功させるのが難しくなっていくが、ベン・アルファは34歳になった今でも相手をかわすツボを理解しているのだろう。そのドリブルのキレに大きな衰えは見られない。
伊『Calciomercato』によれば、現在ベン・アルファにはギリシャの名門AEKアテネが関心を示しているという。欧州5大リーグにて目立った成績は残せていないものの、ベン・アルファの才能はやはり特別だ。