シントトロイデン時代は日本人への指導を経験しているケヴィン・マスカット photo/Getty Images
難しい判断だ
シーズン途中で監督を引き抜かれてしまった横浜F・マリノス。暫定監督に松永英機を加え、現在のマリノスは調子を落とさず、川崎フロンターレに次ぐリーグ戦2位となっている。
そんなマリノスだが、新監督にケヴィン・マスカット氏の就任が発表された。以前から噂されていた人物であり、事情通であれば既に分かっていた監督人事かも知れない。マリノスによると、現在は入国調整中とのこと。チームへの合流は未定となっている。
マスカット氏はオーストラリアのメルボルン・ビクトリーで2013年から2019年に渡って指揮を執っており、14-15シーズンにリーグ優勝を飾るなど素晴らしい成績を残している。また、12-13シーズンはアンジェ・ポステコグルーが指揮官、マスカット氏がアシスタントコーチとしてメルボルン・ビクトリーで同チームを担当している。
このことからもポステコグルーのやっていたサッカーを知っている人物であり、後任とすれば最適な人材なのか。
昨季指揮をとったシント・トロイデンでは鈴木優磨やシュミット・ダニエルといった日本人選手とも交流していたが、成績不振から解任されており、手腕を疑問視する声もある。
マリノスは松永暫定監督へ交代後初のリーグ戦となった6月23日のサガン鳥栖戦から直近のアビスパ福岡戦まで4連勝を記録しており良い流れに乗ったが、ここでのさらなる指揮官の交代が悪影響となる可能性は考えられなくもない。
首位の川崎を唯一食らいついているマリノスだけに、ここで好調を維持しているチームを自ら変化を加えるのは、良い判断とは言えない。また、得点源であるオナイウ阿道にも海外移籍の報道がされており、ここで調子を落とさなければよいが。