U-24コートジボワール代表の10番を背負うディアロ photo/Getty Images
大会のスター候補生
五輪のサッカー競技は若手が主役の大会であり、ここでの活躍を機に世界的プレイヤーになる者も珍しくない。もちろん日本のMF久保建英も注目の1人だが、同じアタッカーではU-24コートジボワール代表で10番を任されている19歳のFWアマド・ディアロにも注目したい。
ディアロといえば2021年よりアタランタからマンチェスター・ユナイテッドに合流したアタッカーで、すでにA代表でも3試合に出場して1得点を挙げているNEXTスター候補生だ。
東京五輪では初戦のU-24サウジアラビア戦でMFフランク・ケシエのゴールをアシストし、2-1の勝利に貢献。第2戦のブラジル戦もスコアレスドローで終えるなど滑り出しは悪くない。ディアロも今大会で注目すべき若手アタッカーと言えよう。
過去の五輪を振り返ると、2004年のアネテ五輪では当時ボカ・ジュニアーズに所属していた20歳のアルゼンチン代表FWカルロス・テベスが8得点を奪って得点王に輝き、チームも金メダルを獲得。その後テベスはマンUなどで活躍するスター選手となった。
他にも2012年のロンドン五輪では、当時まだブラジルのサントスにいた20歳FWネイマールが登場。サントス時代から有名な存在だったが、国際舞台でネイマールを見るのは初めてという人もいただろう。チームは決勝で敗れたが、ネイマールはこの大会で存分に能力を見せてくれた。
前回の2016リオデジャネイロ五輪では、ドイツ代表のFWセルジュ・ニャブリが躍動。オーバーエイジ枠で参加したFWニルス・ペーターセンと並ぶ6得点を挙げて大会得点王に輝き、その夏にはアーセナルからブレーメンに移籍。ニャブリの本格ブレイクが始まったのはこの頃からだ。
今大会も同様のスター登場に期待がかかるが、その1人がディアロというわけだ。所属するマンUにはジェイドン・サンチョが加わることになったため、ポジション争いはさらに激しくなる。まだトップチームでポジションは掴めないかもしれないが、五輪での活躍次第ではクラブの方でもチャンスが巡ってくるだろう。
コートジボワールはオーバーエイジ枠でミランMFフランク・ケシエ、マンUのDFエリック・バイリー、トルコのシバスポルでプレイするFWマックス・グラデルをオーバーエイジ枠で招集するなど特別なタレントを招集した注目チームの1つだ。ディアロらが目指すは金メルだが、東京で主役になれるか。コートジボワールは全体的に不気味な構成で注目すべきチームだ。