結局メッシやロナウドに並ぶことはできないのか 気がつけば“3...の画像はこちら >>

備える能力自体は申し分ないネイマールだが…… photo/Getty Images

「技術はメッシやロナウドよりも優れている」

素晴らしい才能の持ち主であるのは間違いない。しかし、彼はその能力のすべてを最大限発揮する事ができているのか。

パリ・サンジェルマンに所属するブラジル代表FWネイマール(29)に関してこのような質問をした場合、おそらく「No」と回答するフットボールファンは少なくないだろう。

かつてサントスに所属していた頃は南米年間最優秀選手賞を2度も受賞するなど、まだティーンエイジャーの選手とは思えぬ活躍を披露していたネイマール。その後向かったバルセロナやパリ・サンジェルマンでも重要な戦力として活躍し、現在は欧州でもトップレベルの評価を受ける選手となっていることは間違いない。

しかし、今のネイマールが当初期待されていたクリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシと同じ領域に達しているかと言われれば、そうではないだろう。たしかにワールドクラスの実力は備えているものの、ピッチ内外での振る舞いや度重なる怪我の影響で周囲からの評価が上がってこない同選手。一瞬の輝きはC・ロナウドやメッシにも匹敵するかもしれないが、さほど継続性がないのは玉に瑕だ。

欧州挑戦以降、それほど多くの個人タイトルを手にしていないのも、そういった一貫性の欠如が関係しているのかもしれない。2013年のバルセロナ加入以後、彼が手にした個人賞は2014-15シーズンのチャンピオンズリーグ得点王や2017-18シーズンのリーグ・アン年間最優秀選手賞が目立つくらいのもの。バロンドールも2015年と2017年に3位へと食い込んでいるが、結局C・ロナウドとメッシの牙城を崩す事はできなかった。

「私は個人的に、ネイマールの技術はメッシやロナウドよりも優れていると思うよ。だけど、彼はリーダーとしての責任を背負っていないままここまできたんだ。これからはそれが必要になると思うね。
今からでも遅くはない。100%フットボールに集中するべきだ。現役時代の私は技術的にそこまで優れてはいなかったけれど、責任を持って仕事を果たしたからこそ他の右サイドバックよりも高い評価を得る事ができたんだ。そうした経験も踏まえて、彼はそろそろチームで真のリーダーになるべきだと思うよ。テクニックは世界最高のものを持っているのだから、とにかく集中してほしいね」(スペイン『MARCA』より)

そんなネイマールについては、かつてブラジル代表の主将を務めたカフー氏もこのように語っている。来年2月で、気がつけばもう30歳を迎えるネイマール。そろそろ彼が持てる力を最大限発揮するところを見たい人も多いはずだが、はたしてブラジルの宝石はここからもう一段階上のレベルへと足を踏み入れる事ができるのだろうか。もう残された時間はそれほど多くない。

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