F・マリノス初先発となった宮市亮(画像はザンクトパウリ時代) photo/Getty images
怪我なくプレイタイムを伸ばしたい
横浜F・マリノスは2日にリーグ戦でヴィッセル神戸と対戦。新加入の西村拓真が2ゴールを決め、2-0で勝ち点3を獲得している。
マルコス・ジュニオールや喜田拓也など、本来スタメンに名を連ねる選手が不在とベストメンバーではなかったF・マリノスだが、その中でも注目を集めたのは宮市亮だった。
高校卒業と同時にプレミアリーグのアーセナルに移籍するなど、珍しい経歴を持つ宮市。移籍後は英国での就労ビザが発行できず、オランダのフェイエノールトへ移籍。そこからボルトンやウィガン、ザンクトパウリでプレイし、昨季F・マリノスに加わっている。しかし、怪我もあってか満足に出場機会を得られず、リーグ戦での先発はなかった。
それでも、今季は開幕から怪我なくトレーニングに参加しており、神戸戦で満を持して先発となった。
[4-2-3-1]の右サイドに入った宮市は自身の代名詞であるスピードを生かし、クロスから好機を演出。宮市を含めた仲川輝人、アンデルソン・ロペスからなるカウンターは強力であり、何度もビッグチャンスを作っている。特に宮市からのマイナスのクロスは絶妙であり、フリーのロペスは決めきりたかった。守備面でもスピードを武器に何度もプレッシングを行っており、強度高くプレイしていた。後半途中で水沼宏太との交代でベンチに下がることになったが、積極的な仕掛けが見られ、有意義なF・マリノス加入後公式戦初先発となった。
しかし、ここからパフォーマンスを上げていかなければ継続してのスタメン出場は難しいだろう。もちろん、彼のスピードは武器だが、クロスやシュートなどフィニッシュの精度が追いついていない。ライバルである水沼は宮市ほどのスピードはないが、クロス精度はピカイチだ。28分とプレイタイムこそ少ないが、クロスは3本中3本成功させている。この日は左サイドでのプレイとなったが、エウベルもライバルだ。彼も水沼同様にクロスが上手く、昨季は6アシストを記録している。
怪我なくプレイできたが、課題は山積みな宮市。リーグ戦に加え、ACLもあるということで出番は与えられるが、序列を上げるためにもクロスやシュートなどフィニッシュの精度向上は今後必須になる(データは『SofaScore』より)。