マンチェスター・シティもマルク・ククレジャの争奪戦に参加すると見られている photo/Getty images
獲得となればチームの幅が広がる
アーリング・ハーランドの獲得を決め、次は中盤とサイドバックの補強を進めたいマンチェスター・シティ。中盤はマテウス・ヌネスやフレンキー・デ・ヨングなど多くの獲得候補が報じられているが、サイドバックは一向に情報が出てこなかった。
バルセロナの下部組織で育つも、トップチームデビューはなく、その後はスペインのクラブを転々としているククレジャ。ヘタフェ時代には日本代表の久保建英ともプレイしている。すると、転機が訪れる。プレミアリーグのブライトン移籍だ。これが大きくハマり、今季は大躍進の年に。シティ以外にもトッテナムやチェルシー、ユヴェントスが興味を示しているという。
ククレジャは左サイドバック、左サイドハーフ、左ウイングバック、3バックの左と左サイドであればどのポジションでもプレイできるスペシャリストである。前を向いてボールを持てば推進力のあるドリブルで前進し、クロスから好機を演出できる。バルセロナ育ちということもあってパスワークも上手く、ビルドアップで苦戦することもない。
守備を強みとしている点がビッグクラブから狙われている主な要因だろう。スピードとフィジカルに長けた選手で、簡単に当たり負けしない。
現状シティの左SBはジョアン・カンセロ、オレクサンドル・ジンチェンコ、ネイサン・アケとすでに駒は揃っているが、ククレジャは必要なのか。守備を強化するという点においてククレジャは重要な存在になると予想できる。カンセロ、ジンチェンコは攻撃的な選手であり、アケは今季から左SB起用が増えたが、ビルドアップで攻撃を前進させることができない。また、怪我も多い選手であり、戦力として計算しづらい点も新しいSBを欲しがっている要因の一つだ。
シティは基本的に左肩上がりに攻撃を進めることが多い。最終ラインであれば左SBの選手が高い位置を取り、右SBのカイル・ウォーカーはカウンターに備え、3バックの右のように振舞う。ククレジャが加わればこれの逆パターンができる。ククレジャが3バックの左のように振舞い、カンセロが右サイドで高い位置を取る。新しいオプションであり、幅が広がることになる。
今季の活躍で一気に知名度を上げたククレジャ。