浦和レッズ戦で1ゴール1アシストを記録した宮市亮 photo/Getty images
アタッキングサードでは成長を感じるゲームとなった
ミッドウィーク開催となった明治安田生命J1リーグ第11節の浦和レッズ対横浜F・マリノスの一戦。アウェイのF・マリノスが前半だけで3ゴールを奪い圧倒する展開になるも、後半に浦和のキャスパー・ユンカーがハットトリックで追い付き、最終的に3-3のドローとなった。
F・マリノスとしては勝ち試合を落とすことになってしまったが、収穫があるとすれば宮市亮の躍動だろう。
イングランドのアーセナルでキャリアをスタートさせ、昨季F・マリノスに加わった宮市。しかし、怪我もあって思ったように活躍できなかった。それでも、今季は3節清水エスパルス戦でピッチに立つと、その後も継続して起用されることに。6試合のACLグループステージでも使われており、今季は戦力としてチームを支えている。
そんな宮市だが、浦和戦では1ゴール1アシストを記録。試合自体は3-3の引き分けで幕を閉じたが、前半は宮市がゲームを支配していた。
宮市の良かった点はフィニッシュの精度の高さだ。これまでの宮市はスピードは素晴らしいが、アタッキングサードでのフィニッシュの精度が物足りず、なかなか活躍できずにいた。それでも、浦和戦では左サイドで起用されると、クロスからアンデルソン・ロペスのゴールをアシスト。30分には再び左サイドからカットインで切れ込み、素晴らしいコントロールショットでチーム3点目を奪っている。最終的には引き分けに持ち込まれてしまったため、ユンカーにインパクトを持ってかれてしまったが、それがなければこの試合のMVPは確実に宮市だった。
それでも、後半少し運動量が落ちてしまったのは残念だ。これは宮市に限らずだが、前半にできていたアグレッシブなプレッシングが減っており、浦和のビルドアップにプレッシャーをかけることができなかった。
今季の課題であったフィニッシュの精度を改善しつつある宮市。スピードに乗った突破力に広い視野が加わればその攻撃力は倍増され、浦和戦のようにゴールに絡むことができる。現状はエウベルが怪我、仲川輝人もプレイに精度を欠く場面が散見されており、宮市への期待はより一層高まることになる。