日本でのプレシーズンツアーにも参加した photo/Getty Images
PSGで2シーズン目を迎えているメッシ
財政難に苦しみながらも、FWロベルト・レヴァンドフスキやFWハフィーニャを獲得するなど、大きな動きを見せているバルセロナ。昨季途中から指揮官に就任したシャビ・エルナンデス監督は、チーム再建のウルトラC案として、FWリオネル・メッシの復帰を画策しているようだ。
給与規定の問題などもあり、クラブの伝説的存在となったメッシを昨夏にフリーで放出したバルセロナ。彼の退団によって昨季は得点力不足に苦しんだものの、こちらもクラブのレジェンドであるシャビ監督がなんとかチームを立て直し、リーグ戦2位という成績でシーズンを終えた。
そして今夏のバルサはなりふり構わず資金を作り出し、大型補強を敢行。その反面、MFフレンキー・デ・ヨングやFWメンフィス・デパイを放出することにより、移籍金の確保や給与総額の減少を目論んでいる。
今季だけでなく、先を見据えるシャビ監督にはさらなるアイデアがあるようで、スペイン『SPORT』によれば、2023年にパリ・サンジェルマンとの契約が満了するメッシを、来夏に獲得してほしいとジョアン・ラポルタ会長に依頼した模様。その実現に向け、バルサはすでに動き出しているという。
同メディアは、メッシを獲得したPSGが多くのスポンサー契約を結び、商業収入を増やしたことや、メッシを放出したことによるネームバリューやブランド力の低下により、バルサと商業的に関わりたいと考える企業が減ったことについて言及。メッシの退団により、バルサの財政がさらに弱体化したと説明している。
さらにシャビ監督は、メッシがまだ戦力としてもチームに多くのものをもたらすことができると信じているという。彼の復帰がスポーツ面と経営面の両方から、バルサ再生の鍵になると考えているようだ。
一方のPSGも、メッシが在籍していることによる同様のメリットを感じており、2023年までの契約をさらに延長する意志があることを、本人に伝えているという。しかし、メッシはその返答を保留にしているようで、11月のカタールW杯で何が起こるかを確認してから、自らの将来について考えるつもりのようだ。
クラブの都合でメッシを放出しておきながら、ここに来て復帰してほしいというのは、あまりにも虫がいいと言わざるを得ない。ただし、元チームメイトであるシャビ監督の下、再び愛するクラブでプレイできるこの提案に、メッシの心が動く可能性もある。一見するとメチャクチャな話ではあるが、シャビ監督とメッシの関係性次第では、復帰の未来もあるのかもしれない。