レスター・シティで長く活躍したキャスパー・シュマイケル photo/Getty images
大きな戦力ダウンだ
リーグ・アンのニースがGKキャスパー・シュマイケルを獲得したと発表した。移籍市場に精通しているファブリシオ・ロマーノ氏によると、2025年までの3年契約で、移籍金は100万ポンドだという。
ニースは素晴らしいGKを獲得した。35歳と若くはないがセービング、ビルドアップと2つの能力が高く、世界的に見てもトップクラスの実力者だ。
逆にいえばレスター・シティは重要人物を手放すことになってしまった。岡崎慎司らと共に成し遂げたミラクル・レスターの立役者であり、2部時代からクラブを知る功労者だ。加入した11-12シーズンから昨季の21-22シーズンの約10年間彼がレスターの守護神であり、一時代を築いた人物である。
彼の能力の高さは昨季残したスタッツが物語っている。ボックス内からのセーブ数91回はプレミアトップであり、2度のPKストップもあった。ビッグマッチに強く、チェルシー戦(1-1)で6セーブ、マンチェスター・ユナイテッド戦(1-1)で4セーブ、マンチェスター・シティ戦(0-1)で7セーブと攻められることが多い対強豪では必ず活躍している。
ビルドアップでは彼の正確なロングパスが光っていた。264本はリーグ3位の好成績であり、成功率は44%と高水準を保っている。もちろんショートパスも上手く、現代的なGKとして知られている。
レスターはシュマイケルが抜けた穴をどう埋めるのだろうか。
英『Daily Mail』ではレスターはシュマイケル退団後、新たなGKを求めることになると報じている。具体的な名前は明かされていないが、シュマイケルの抜けた穴を埋めるには既存戦力では物足りない。
補強が進まず、売却の話が多いレスター。シュマイケルに続いてウェズレイ・フォファナ、ジェイムズ・マディソンもチームを離れる可能性があり、今季のレスターは転換期にあるといえるだろう(データは『SofaScore』より)。