■【東京株式市場】 2020年9月30日
■株式市場の振り返り-日経平均株価は4日ぶり反落、後場に入って下げ幅を急拡大
2020年9月30日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 23,185円(▲353円、▲1.5%) 4日ぶり大幅反落
- TOPIX 1,625.4(▲32.6、▲2.0%) 大幅続落
- 東証マザーズ株価指数 1,226.5(▲0.7、▲0.1%) 小反落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:253、値下がり銘柄数:1,892、変わらず:31
- 値上がり業種数:1、値下がり業種数:32
- 年初来高値更新銘柄数:100、年初来安値更新銘柄数:9
東証1部の出来高は14億4,236万株、売買代金は2兆9,096億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国株式相場の反落等を受け、利益確定売りが優勢となりました。
そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移し、後場に入って下げ幅を拡大しました。結局、安値引けに近い状況で4日ぶりの反落で引けています。取引時間中の高値は23,522円(▲17円)、安値は23,170円(▲369円)となり、値幅(高値と安値の差)は約352円となりました。
なお、TOPIXも同じような値動きで大幅続落となり、下落率は日経平均株価より大きくなっています。
■東証マザーズ株価指数は小反落、売買代金は113日連続で1,000億円超え
東証マザーズの出来高は1億1,516万株、売買代金は2,060億円となり、いずれも前日より小幅に増加しました。
依然として個人投資家の投資意欲は堅調であり、売買代金は113日連続で1,000億円を超え、再び2,000億円を上回っています。
ただ、一部の主力株に利益確定売りが出たことで、株価指数はわずかに下落しましたが、終値は1,200ポイント超を維持しました。
■NTTドコモがTOB価格サヤ寄せで爆騰、KDDIとソフトバンクとNTTが年初来安値更新
日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄
- オリンパス(7733)
- ソフトバンクグループ(9984)
- ファミリーマート(8028)
前日の引け後に日本電信電話(9432)による1株3,900円のTOBが正式発表されたNTTドコモ(9437)が、そのTOB価格にサヤ寄せする形で+21%高へ爆騰しました。
また、このTOB事案と、それに伴う携帯通信大手の収益悪化懸念により、最後発参入で苦戦必至だった楽天(4755)が逆に評価され、堅調に推移しています。
その他では、債務超過転落が明るみとなって週初に暴落したレオパレス21(8848)が、米国の投資ファンドからの資金支援で債務超過を解消することが報じられ、“生き残れるかも?”という買い戻しで+22%弱高の爆騰となったことが目を引きました。
日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄
- ダイキン工業(6367)
- ファナック(6954)
- 東京エレクトロン(8035)
NTTによるNTTドコモの完全子会社化の正式発表を受け、NTTの財務体質悪化が不可避となり、▲4%安に迫る大幅下落(安値引け)で年初来安値を更新しました。
また、携帯料金値下げ圧力によるKDDI(9433)とソフトバンク(9434)両社に対する収益悪化懸念が続き、揃って取引時間中に年初来安値更新となってます。
その他では、前日に発表された全国の基準地価(7月1日時点)で、新型コロナウイルスの影響による下落基調が鮮明になったことを受け、三井不動産(8801)など不動産株が大きく値を下げました。
さらに、長期金利低下などを背景に、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株も大幅続落となったことが目を引きました。