今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは110.65円↓下値メドは108.90円中国政府、アリババを解体へ
14日(火曜)のドル/円は「円高」高値110.16円、安値109.52円、値幅は0.63円。
この日は109.95円からスタート。米8月CPI(消費者物価指数)に対する思惑で米長期金利が1.34%台まで強含むのに連れて欧州時間に110.16円まで上昇。
しかし、NY時間に発表されたCPIは予想以上に「鈍化」。米国のインフレが「一過性」に終わる可能性を示し、利上げ期待がしぼむなかでドルは広範に売られ、ドル/円は110円を抜けて109.53円まで下げて今月の安値をつけました。ただ109.50円前後の押し目買いゾーンはまだ健在で、終値はやや戻して109.68円(前日比▲0.33円)。米10年債利回りは1.28%台へ急低下。
8月CPIの結果は、前月比+0.3%(予想+0.4%)。年率ベースに引き直せば3.3%なので、決して「低い」というわけではない。ただ、ニューヨーク連銀の8月の消費者調査で1年先の期待インフレ率5.2%という数字も出ていたので、マーケットが盛り上がりすぎていたのかもしれません。
FRB(米連邦準備制度理事会)に対する緩和縮小の圧力は低まりました。株式市場は、雇用市場の伸び悩みに加えインフレ率の低下に対して金利低下のメリットよりも米経済のデメリットを連想して、それがNY株価の下落につながりました。米経済回復の遅れが米金利低下の理由ならば、「金利安で株高」という相関関係は崩れることになります。

主要指標 終値

今日の為替トレッキング
今日の一言
成功者とは、他人から投げつけられたレンガで強固な土台を築くことができる人だ
I Can Wait Forever
14日の豪ドル/円は「豪ドル安」。高値81.14円、安値80.17円。
東京時間午前はやや買いが優勢で、 81.14円まで上昇して13日の高値に並びました。
豪ドル/円は、米雇用統計が発表された今月3日に82.03円まで上げた勢いは完全に消えました。今は80円台中盤の支持ゾーンを突き破り、79円台に接近しています。
中国の景気後退懸念もそうですが、豪ドルは米株価動向に敏感な「リスクオン」通貨なので、この日のNY株価下落に反応しました。気になるのは、米8月雇用統計発表のときに82円まで上昇したのに、今回CPI発表の時に80円台前半まで下げたこと。マーケットの米経済に対するセンチメントの変化に注意したいです。
オーストラリアの住宅価格は5年前に比べてなんと1.7倍以上のペースで上昇中。不動産バブルの様相を呈しています。それでもロウRBA(豪準備銀行)総裁は「2024年まで利上げはない」と頑固に主張、バブルを懸念したマーケットの利上げ前倒し観測を「理解できない」と強く否定しています。
世界の中央銀行の現時点の利上げ時期の予想は、オセアニア仲間のRBNZ(NZ準備銀行)は10月、資源通貨仲間のBoC(カナダ銀行)やノルゲバンク(ノルウェー中銀)も年内。
住宅バブルに対してRBAはいつまで利上げを否定し続けることができるのか疑問ですが、今はRBAを信用するしかありません。なお、ロウRBA総裁は、住宅価格は中央銀行に責任はないとも述べています。


今日の注目通貨:豪ドル/円
今週の予想レンジ ↑82.33円 ↓79.85円
↑ 81円台重い
↓ 80円割れのリスクも
今週の豪ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は、81.09円。
81.09円より上ならば豪ドル買いが優勢、81.09円より下ならば豪ドル売りが優勢と判断します。
2021年これまでの高値は85.80円、安値は77.89円。平均値は81.85円。
1日の最大値幅は1.84円、最小値幅は0.19円。平均値幅は0.68円。
2021年のこれまでの値幅は7.91円。
82.80円 : 第4レジスタンス (HBO)
82.33円 : 第3レジスタンス
82.03円 : 09月 高値
81.85円 : 第2レジスタンス
81.71円 : 第1レジスタンス
81.32円 : 09月 61.8%
81.10円 : 09月 平均値
81.09円 : ピボット
80.88円 : 09月 38.2%
80.47円 : 第1サポート
80.17円 : 09月 安値
80.32円 : 第2サポート
79.85円 : 第3サポート
79.38円 : 第4サポート (LBO)
77.89円 : 2021年 安値

2021年 豪ドル/円データ

(荒地 潤)