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著者の窪田真之が解説しています。
「 ナスダック・日経平均急落、米金利上昇ショック。押し目買いの機会を探る 」
米金利上昇ショック、日米株とも急落
先週(営業日:4月15~19日)は日米とも株が急落しました。米長期金利の上昇を嫌気して、ナスダック総合指数が5.5%下がりました。日経平均株価は、1週間で2,455円(6.2%)下がって3万7,068円となりました。
日経平均・ナスダックの動き:2021年末~2024年4月19日

米長短金利(10年金利とFF金利)の動き:2021年末~2024年4月19日

本コラムでは、3月に入ってから、日経平均の上昇ピッチが速すぎることに警鐘を鳴らしてきました。短期的には、スピード調整があり得ると考えていました。ようやく健全な調整局面に入った可能性があります。
今年の年末の日経平均予想=4万円は変わりません。ここから、日本株を少しずつ買い増ししていくことは資産形成に寄与すると考えています。
とはいえ、すぐに反発局面に入るとは考えられません。短期的に下値不安が続きます。株式相場は、投資家の「欲望と恐怖」によって、上がる時は上がり過ぎ、下がる時は下がり過ぎるのが常だからです。
時間分散しながら、割安な日本株を買い増ししていくことが、長期的な資産形成に寄与すると考えています。
日本のファンダメンタルズ良好の判断は変わらず
珍しく、日本が米国よりも景況が良好な状態が続いています。
日銀短観、大企業製造業・非製造業DI:2020年3月~2024年3月

米ISM製造業・非製造業景況指数:2020年1月~2024年3月

これから本格化する3月決算も良好と判断しています。ただし、新年度(2025年3月期)の業績予想を、日本企業は控えめ(低め)に出す傾向があることに、注意が必要です。
東証プライム3月期決算主要841社の連結純利益(前期比%):2020年3月期~2025年3月期(予想)

乱高下しながら上昇する日経平均
日経平均は、アベノミクスがスタートした2012年より、上昇トレンドが続いています。ただし、短期的に急落する局面は何度もあります。循環的に景気が悪化する時は、日経平均は30%くらい下がっています。景気が悪化しなくても、なんらかのショックがあると10%から20%下がることはよくあります。
日経平均はこれからも急落・急騰を繰り返しながら上昇していくと考えています。リスク管理しながら、日経平均を買い増ししていくことが資産形成に寄与すると思います。慎重に押し目買いの機会を探る必要があると思います。
日経平均株価(指数化チャート):2012年末~2024年4月19日

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(窪田 真之)