第1四半期決算発表シーズンは小型株に移って来ました。結論から言えば内容はまちまちです。

今日はその中でも注目度の高い6銘柄について解説します。


アステラ・ラブス

  アステラ・ラブス(ティッカーシンボル:ALAB) の第1四半期決算はEPS(1株当たり利益)が予想4セントに対し結果10セント、売上高が予想5,670万ドルに対し結果6,530万ドル、売上高成長率は前年同期比+268.9%、前期比+29%でした。


 GAAPグロスマージンは77.4%でした。GAAP営業利益はマイナス8,300万ドルでした。GAAP純利益はマイナス9,300万ドルでした。


 第2四半期のEPSは予想6セントに対し新ガイダンス11セントが提示されました。売上高は予想6,280万ドルに対し新ガイダンス7,183~7,314万ドルが提示されました。


 同社株は決算発表後売られましたが、その理由は前期比売上高成長率が鈍化していると指摘されたからです。しかし決算自体はEPS、売上高、ガイダンス全て事前予想をクリアするいわゆる「良い決算」の定義に適っています。従ってこの銘柄は保有し続けてよいと思います。


レディット

  レディット(ティッカーシンボル:RDDT) の第1四半期決算はEPSが予想マイナス$8.75に対し結果マイナス$8.19、売上高が予想2.14億ドルに対し結果2.43億ドル、売上高成長率は前年同期比+48.4%でした。


 DAUは前年同期比+37%の8,270万人でした。WAUは前年同期比+40%の3.06億人でした。


 グロスマージンは88.6%でした。

これは前年比5パーセンテージポイントの改善でした。修正EBITDAは1,000万ドルでした。


 第2四半期の売上高は予想2.27億ドルに対し新ガイダンス2.4~2.55億ドルが提示されました。


 レディットの場合、全ての項目で楽々と市場参加者の期待を上回る「良い決算」なので保有し続けてよいと思います。


デュオリンゴ

  デュオリンゴ(ティッカーシンボル:DUOL) の第1四半期決算はEPSが予想27セントに対し結果57セント、売上高が予想1.656億ドルに対し結果1.677億ドル、売上高成長率は前年同期比+44.9%でした。


 トータル・ブッキングスは前年同期比+41%でした。課金サブスクライバー数は前年同期比+54%の740万人でした。

デイリーアクティブユーザー数は前年同期比+54%の3,140万人でした。マンスリーアクティブユーザー数は前年同期比+35%の9,760万人でした。


 第2四半期売上高は予想1.7692億ドルに対し新ガイダンス1.75~1.775億ドルが提示されました。この部分がコンセンサス予想を下回っている点に注意が必要です。


 2024年の売上高は予想7.2838億ドルに対し新ガイダンス7.265~7.355億ドルが提示されました。


 通年ベースではガイダンスは予想を上回っているものの、厳密に言えば今回の同社の決算は「良い決算」の定義に当てはまりません。


クラビヨ

  クラビヨ(ティッカーシンボル:KVYO) の第1四半期決算はEPSが予想11セントに対し結果13セント、売上高が予想2.0208億ドルに対し結果2.1億ドル、売上高成長率は前年同期比+34.5%でした。


 総顧客数は14.6万でした。前年同期は12.5万でした。ARR(年換算売上高)で5万ドルを超える顧客数は前年同期比+69%の2,157でした。前年同期は1,273でした。ARRで5万ドルを超える顧客がARRに占める割合は31%でした。


 第2四半期の売上高予想2.0984億ドルに対し新ガイダンス2.11~2.13億ドルが提示されました。


 2024年の売上高予想8.9284億ドルに対し新ガイダンス8.99~9.07億ドルが提示されました。


 同社の決算は「良い決算」でした。引き続き保有してよいと思います。


アームHD

  アーム・ホールディングス(ティッカーシンボル:ARM) の第4四半期決算はEPSが予想30セントに対し結果36セント、売上高が予想8.66億ドルに対し結果9.28億ドル、売上高成長率は前年同期比+46.6%でした。


 第1四半期のEPSは予想31セントに対し新ガイダンス32~36セントが、売上高予想8.66億ドルに対し新ガイダンス8.75~9.25億ドルが提示されました。


 2024年のEPSは予想$1.54に対し新ガイダンス$1.45~1.65が、売上高予想39.8億ドルに対し新ガイダンス38~41億ドルが提示されました。この中値は予想に届いていないため「良い決算」とはいえません。

新規株式公開した際に投資家を強気に導き過ぎたせいだと思います。


エアビーアンドビー

  エアビーアンドビー(ABNB) の第1四半期決算はEPSが予想23セントに対し結果41セント、売上高が予想20.6億ドルに対し結果21.4億ドル、売上高成長率は前年同期比+17.8%でした。


 グロス・バリュー・ブックト(GBV)は前年同期比+12%の229億ドルでした。


 ナイツ&エクスペリエンス・ブックトは前年同期比+9.5%の1.32億ドルでした。


 第2四半期決算売上高は予想27.4億ドルに対し新ガイダンス26.8~27.4億ドルが提示されました。このガイダンスは予想を下回っているので「良い決算」ではありませんでした。


(広瀬 隆雄)