2026年1-3月期の業績悪化も販売回復見通し、フィジカルAI事業も進展

銘柄名:小鵬汽車(シャオペン)
現地コード:09868
株価:62.85HKD(5/29現在)


 中国の新興EVメーカー、小鵬汽車の2026年1-3月期決算は、売上高が前年同期比17.6%減の130億元と、平均販売価格の改善を背景に大方の予想を上回った。粗利益率は20.6%とほぼ予想通りだったが、予想以上の営業費用の増大と補助金の縮小で、営業損失は19億元に拡大(前年同期は10億元)。

前四半期に黒字化した純損益が再び赤字に転落した。


 ただ、経営陣が示した4-6月期の納車台数見通しは前四半期比で明らかに改善しており、下期にかけては新型モデルの相次ぐ投入が販売回復を後押しするとみられる。また、下期にはロボタクシーとヒューマノイドロボット「IRON」の量産化を開始する予定。


 自動車業界が販売低迷と過当競争にさらされる中、同社のフルスタックの独自技術がそれ以外の分野で価値を生み出しつつあり、これが同業他社との差別化につながる見込み。BOCIは目標株価を据え置き、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


 1-3月期は前年同期比17.6%の減収。納車台数は33.3%減少したが、予想を上回る平均販売価格の改善が一部相殺した。車両当たり平均販売価格は14.8%上昇して17万5,000元。プレミアムモデル「X9」の寄与や輸出比率の上昇(総販売台数の18%が海外向け)を受け、BOCIの予想を上回った。


 粗利益率は予想通りの20.6%。前年同期比5.0ポイント改善する半面、販売台数の縮小により、前四半期比では0.7ポイント低下した。


 経営陣によれば、続く4-6月期の車両当たり利益率は前四半期比並みで推移する見込み。

メモリチップの高騰や低利益率の「MONA M03」による影響を、高利益率の「GX SUV」の納車台数の増加がほぼ相殺する見通しという。「GX SUV」の売上比率は6月以降、さらに上向く見込み。


 下期には販売台数の急回復で高利益率のサービス部門の比重が薄れるものの、通期の全体の粗利益率は10%台後半で堅調に推移するとみられる。


 4-6月期の納車台数に関する経営陣のガイダンスは、10万-10万6,000台。5-6月に月間3万5,000-3万8,000台に上り、前年同月比でプラス成長を回復することを示唆した。下期には新型モデルの投入が相次ぎ、販売台数をさらに押し上げる見込み。


 また、10-12月期に「MONA L03」「L05」を海外市場に投入する予定から、経営陣は月間輸出台数が1万台超に達すると予想。通期で輸出台数倍増という目標を支える見通しを示した。


 BOCIは2026年、2027年の予想販売台数を46万5,000台、51万5,000台と想定した上で、予想売上高を925億元、1,039億元にほぼ据え置いた。1-4月には政府補助金の調整やマス市場の需要減退などで、販売台数が落ち込んだが、4-6月期以降は勢いが戻り、成長軌道に回復するとみる。


 また、ロボット事業などの進展で、同社は単なるEVメーカーではなく、「フィジカルAI」技術プラットフォームとしての地位を強化していると指摘。ほかにフォルクスワーゲンとの提携を通じた技術ライセンス事業にも言及し、同社を前向きに評価。

株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


(Bank of China int.)

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