JALグループの地域航空会社、RACでは距離13kmの「日本一短い定期航空便」北大東~南大東線を運航しています。実はこのフライト、その短すぎる飛行距離以外にもユニークなポイントが見られます。
日本一短い定期航空便として知られているのが、JAL(日本航空)グループで、同県を拠点とする地域航空会社、RAC(琉球エアーコミューター)が運航する、北大東~南大東線です。その空港間の距離はわずか13km。どのようなフライトなのでしょうか。
南大東空港を出発するRACのボンバルディアDHC8-Q400CC(2020年12月、乗りものニュース編集部撮影)。
北大東・南大東島は、沖縄本島からさらに約400km離れた場所に位置。いわゆる、絶海の離島です。
この路線では「三角運航」と呼ばれる、国内の定期旅客便としては珍しい機材繰りをしています。火、水、木曜は那覇→南大東→北大東→那覇、月、金、土、日曜は那覇→北大東→南大東→那覇というように、曜日によって回り方を変え、おもに南北大東島と那覇間の人の往来を支えています。このほか、南大東~那覇の直行便も、1日1便運航されています。
使用される飛行機も珍しい型式が使用されています。
「多くの島々で構成された沖縄圏域のお客さまのご移動のみならず、貨物輸送にも優れた輸送能力を持つ機材」。RACはこう説明します。
「日本最短の航空路線」乗ってみるとどんな感じ?「日本最短の航空路線」RACの南大東~北大東線における時刻表上の所要時間は20分。もちろんこの時間は地上走行などを含めたもので、実際に飛んでいる時間は、10分にも満たないこともある「超ショートフライト」です。
RACのボンバルディアDHC8-Q400CCの機内(2020年12月、乗りものニュース編集部撮影)。
実際に乗ったときは、離陸から着陸まで所要時間はわずか7分。このときは、北向きに離陸したのち、その後右方向に旋回360度旋回し、ちょうど左側の窓から離陸した南大東島が見えると、すぐに、しまったばかりの車輪を降ろし着陸しました。ベルトサインはもちろんフライトを通して点灯したままでした。なお、この路線は、時期や天候によっては飛行時間が3分程度の場合のときもあるとのことです。
同便の乗客は、北大東空港で全員降り、搭乗待合室で待機となります。