高速道路などのサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)で、複数台のクルマで集合し、そこから1台に乗り換えて目的地へ向かう――こうした「待ち合わせ」や「相乗り」行為が、一部で問題視されています。
【待ち合わせヤメロ!】国交省が「怒りの実力行使」を行ったSA(地図/写真)
SA・PAによっては、高速道路からだけでなく一般道からも利用できる施設があります。
あるSAの利用実態調査では、平均駐車時間が10時間を超えていたというケースも報告されており、対策として一般道からの進入を遮断するという“実力行使”に至った例もあります。
こうした「待ち合わせ」や「相乗り」行為は、無料の自動車専用道だけでなく、有料高速道路のSA・PAでも固く禁じられています。しかし、なぜ禁止なのでしょうか。実は、法律が関係していました。
近年、SA・PAは商業施設としての機能が充実し、一般道と通じる徒歩の出入口や、一般道側に駐車場が設けられるところが増えています。これは、SA・PAの施設を地域住民にも利用してもらうほか、周辺地域にとっても、高速道路外の観光に資するという狙いがあります。
そうなると、待ち合わせや相乗りで使われても仕方ないように思えるかもしれません。しかし、道路を管理するNEXCOなどは、こうした一般道側からの利用であっても、SA・PAでの待ち合わせや相乗りは認められないとしています。
その根拠は、道路法にあります。道路法第48条の11では「何人もみだりに自動車専用道路に立ち入り、又は自動車専用道路を自動車による以外の方法により通行してはならない」と定められています(高速自動車国道法第17条もほぼ同内容)。SA・PAでの待ち合わせ行為は、この「みだりな立ち入り」に抵触する可能性があるというのです。
では、どこからが「みだりな立ち入り」になるのでしょうか。NEXCO中日本が以前に説明した内容によると、SA・PAの商業施設などはNEXCOの敷地であるため、一般道から入って食事や買い物をすること自体は問題ないとのこと。
しかし、そこから高速道路を使って出かけるとなると話は別です。高速道路の本線はもちろん、SA・PAの駐車場も法律上は「道路」の一部とみなされます。そのため、一般道など外部から入った人が、SA・PAの駐車場からクルマで出発する行為は、禁止されている「立ち入り」に該当してしまう、というわけです。
もちろん、長時間駐車が他の利用者の迷惑になるという現実的な問題もあるため、管理者側はSA・PA内外の駐車場で長時間駐車に目を光らせているほか、待ち合わせ行為をしないよう呼びかけています。
一部で“公認”→「意義がある」ただ、この「待ち合わせ」をNEXCO側が一部公認している事例があります。
佐野SAでのドライバー交替実験のイメージ(画像:NEXCO東日本)
NEXCO東日本が2024年から、栃木県の東北道 佐野SAにて佐川急便と協力し、長距離輸送における「ドライバー交替」の本格運用に向けた実証実験を行いました。1つの輸送工程を複数のドライバーで分担する「中継輸送」のひとつで、トラックドライバーの長時間労働の軽減や、労働時間の上限規制への対応策とされています。
交代ドライバーは一般道の出入口から入り、SA内で乗り換えています。禁止されている行為そのものではありますが、ドライバーの負担軽減やCO2削減効果が認められているほか、トラックの長時間駐車に起因するSA・PAの駐車マス不足といった課題解消にもつながると期待されています。
NEXCO東日本の由木文彦社長は2026年4月22日の会見で、「佐野SAの使い方には意義がある」と力を込めました。

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