ホンダのアイコニックシリーズの中でも、CT125ハンターカブは衰え知らずの人気を続けています。その出自を辿ると、65年前の1961年にまで遡る名シリーズの末裔ですが、実は、今ほどの人気を得るまで、意外にも日本国内では「不人気車」の扱いを受け、わずか2年で姿を消したこともありました。
【60年前から“ほぼ完成形”…?】これが「ハンターカブ」の変遷です!(写真28枚)
ハンターカブの始祖となったのは1961年、アメリカンホンダが誕生させたCA100Tトレール 50です。
その優れた性能から、日本国内ではすでにヒットに至っていたスーパーカブですが、実はアメリカでは販売不振が続いていました。当時のアメリカでは小型オートバイの需要がほとんどなく、アメリカンホンダはなんとかしてスーパーカブを売り出すことができないかと模索していました。
そこで思いついたのが、アメリカのアウトドア愛好家たちのライフスタイルに合わせた派生モデルの開発でした。トラックの荷台にスーパーカブを積み込み、海や野山に遊びに行き、四輪が乗り込めないエリアではスーパーカブを使って移動することができないか……そんな思惑からトレールタイプのスーパーカブの誕生を促し、日本のホンダに開発要請します。
そして誕生したのが、スーパーカブの元祖トレールモデルであり、今日まで続くハンターカブシリーズの始祖・CA100Tトレール50だったというわけです。
従来のスーパーカブからレッグシールド、フロントフェンダー。チェーンケース、太いマフラーなどを外す一方、悪路を走れるブロックパターンタイヤ、大型キャリア、アンダーガードなども装備し、一目でアウトドアシーンに力を発揮できる仕様としました。
そして、CA100Tトレール50は従来のバイク専門店だけでなく、アウトドア専門店でも販売を開始します。いきなりヒットには至らなかったものの、少しずつ認知を得ていき、翌1962年には54ccモデル・C105ST TRAIL55を誕生させます。
「ハンターカブの特徴」が確立されていった時代1963年には、このC105ST TRAIL55にアップマフラーを装備したモデルを発売し、ここで初めて「ハンターカブ」というペットネームが命名されました。
1963年発売のCA105T トレール55のマイナーチェンジモデル。
続く1964年には新設計の87ccのOHVエンジンを搭載した87ccモデル、CT200トレール90を発売。排気量が約1.6倍になったことに加え、パイプハンドルやマットガード付きフロントフェンダーなどが装備されました。
さらに1966年には89ccのOHCエンジンを搭載したCT90トレール90を発売し、前期型は自動遠心クラッチの4段にリアスプロケットを採用、後期型はリアスプロケットを廃止し自動遠心クラッチの4段に加え、後のハンターカブシリーズの特徴でもあった副変速機を追加しました。
1969年にはさらなるトレール性能を高めてモデルチェンジします。フロントサスペンションはテレスコピックとなり、フロントのフェンダーは可動式、フレームパイプはプラスチック製のシュラウドで保護されました。今日のCT125ハンターカブに続くフォルム構成は、ここで確立されたと言って良いでしょう。
以降、CT90トレール90は1971年~1979年までの間に7回のマイナーチェンジを重ねていきます。
前後しますが、CT90トレール90がアメリカで毎年のように進化を遂げる中、1968年には日本国内でもCT50の名で同様のモデルを発売します。山間地や不整地での配達などを想定し、アップマフラー、バーハンドル、フレームカバーなどの装備に加え、日本初の副変速機も搭載したものの、当時のバイクユーザーの目には「何用のバイクかわからん」としてヒットには至らず、わずか数年で生産終了となってしまいます。
この苦い経験があったからか、ホンダは1970年代にアメリカでハンターカブの支持を高めていきながらも、日本国内での販売には躊躇していたきらいがあり、ようやく日本国内仕様のハンターカブ、CT110を発売したのは1981年でした。
しかし、1980年代初頭はレジャーバイクブーム終焉期であり、市場ニーズと合わず、これもわずか2年ほどで生産終了となってしまいます。こうしてハンターカブはまたしても、日本国内で浸透せぬまま姿を消すこととなります。
一方、アメリカ向けとしては、CT110トレール110が1980年に発売され、これもまた相応のヒットに至り、1981年~1984年まで毎年のようにマイナーチェンジを重ねていきました。1986年にはアメリカ向けのCT110トレール110は生産終了となりますが、これに入れ替わるように、オーストラリアやニュージーランドでもCT110の販売がスタートします。
2020年に発売されて以来、今なおヒット街道独創中のCT125ハンターカブ(画像:ホンダ)
特にオーストラリアでは、このCT110が郵政公社の公式郵便配達バイクとして正式採用され、2012年まで「働くバイク」として活躍しました。
また、1990年代にはハンターカブのコンセプトを高めた派生モデルCT125、CT200などがオーストラリア市場向けに誕生します。いずれもトレッキングバイクとして相応の支持を得て、2010年代までは逆輸入のカタチで日本のバイクユーザーの間でもコアな人気を誇りました。
オーストラリア、ニュージランドなど向けのCT110は2012年モデルをもって生産終了となりますが、ホンダは2013年にハンターカブのコンセプトを少しだけ感じさせるクロスカブCC110発売します。ハンターカブほどトレッキングに振り切った仕様ではないものの、かつてのホンダがもっていた「遊び心」を改めて投影したような1台です。後に50ccモデルもラインナップし、以降今日に至るまでのロングセラーとなります。
クロスカブ110/50が好調の成績を収める中、満を持して2020年に発売となったのが、現在のCT125ハンターカブでした。
これはタイホンダが開発したモデルで、かつてのCT110の細部をブラッシュアップさせた1台で、トレッキング性能などは控えめになった一方、スポーツ性能や扱いやすさはかつてのCT110をはるかに凌駕する仕様で大ヒットとなりました。従来のバイクユーザー以外をも虜にし、今日に至っているというわけです。
ここまでの通り、今から65年前にアメリカンホンダがハンターカブの始祖を誕生させ、さらにアメリカで進化を遂げ、後にはオーストラリア、ニュージーランドなどでの手堅い評価を得続けたハンターカブシリーズが、2020年代にやっと日本国内でも認められたように感じます。
2026年にはアステロイドブラックメタリック、マットフレスコブラウンといったシックな新色もラインナップされ、さらなるユーザーを虜にしそうな気配です。前例のない道なき道を切り開いていったハンターカブの歴史は、これから先もまだまだ続いていくことでしょう。

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