この記事をまとめると
■筆者の愛車のドアミラーの鏡面が脱落■ディーラーにパーツのストックがなく、届くのに時間がかかった
■鏡面がない間、どのように対処したかを詳しく解説する
鏡面が脱落! ドアミラーのありがたみを実感
安全運転の視界に欠かせないのが、アウトサイドミラーだ。バックモニターが付いているクルマが増えたとはいえ、走行中の後方確認、車庫入れなどでのボディ側方確認には不可欠で、もし、左右どちらかのアウトサイドミラーの後方視界が失われたとすると、どうなるか? どう対処すればよいか? そんな実体験の顛末記をリポートしたい。
※写真はイメージ
じつは、愛車の左側ドアミラーの鏡面が、ドアを閉めた際、落ちてしまったのである。
ひとまず自宅の駐車場にバックで入れようとすると、バックモニターは付いているものの、バックモニター、ルームミラーだけではボディの左側面がまったく見えないから、入れ慣れた自宅の駐車場にバックで止めるのもままならない。なんとか止めて、事態を整理することに。
運転していた家族に聞けば、コンビニの駐車場にバックで止めたまでは、ドアミラーで後方確認ができた記憶があるという。

で、クルマの販売店に電話。事情を話したものの、パーツのストックはなし。1月3連休の初日の夕方ということもあり、「パーツの入庫は連休明けになります」とのことだった(右側はあったらしい)。ガクッ、である。ドアの開け閉めだけで鏡面が落ちた原因は、「接着剤による貼り付けが、経年変化ではがれたんでしょう」とのこと(そんなことあるのかっ!!)。また、「もし落ちた左側ドアミラーの鏡面が見つかったとしても、まず割れているでしょう」とも説明されたのである。
しかし、自動車業界に長年いるものとして、なんとかこの事態を即刻、打開しなければならない。そもそも、販売店にパーツが届いたとしても、そこまでクルマを走らせなければならないからだ。
まず考えたのは、手鏡的なものを張り付けるという方法だ。手元にあった家族の手鏡を借りて、テープで張り付けてみた。たしかに後ろが見えなくもないが、視野は狭いし、なにしろ遠近感、距離感が違う。ドアミラー用の鏡面とはそもそも見え方のスペックが違うようだ。

とはいえ、どこかに割れないまま、落ちていないかの探索に出かける必要がある。とりあえずは手鏡作戦で、家族が走ったルートを、目を皿のようにして、ゆっくりと走った。道路には落ちていないようだ。が、コンビニの駐車場の、先ほど止めた区画の地面に、ありました。バリバリに割れた左側ドアミラーの鏡面が。さっそく、破片を拾い集めたものの、細かい破片までは拾い切れない。コンビニの人に危ないから掃除してくださいと頼むことに。
隙間が多すぎる……と思いきや意外と見える!
そして比較的大きな破片を家に持ち帰り、破片とにらめっこである。
そこで、ネットで症状を検索してみると、ドアミラーをぶつけて鏡面が落ちたという事例を発見。その人の対処方法としては、ホームセンターや100均で売っているアクリル製のミラーを応急処置として張り付けておくというものだった。なるほど、それはいいかも、ということでバスを使い100均、ダイソーに赴き、「貼れる、割れないアクリルミラー」なるものを発見。ドアミラーの鏡面のサイズよりほんの少し大きいものの、イザとなったらのこぎりで成形すればよい。と、ある程度、光が見えてきたところで、思考は一転。バラバラになった純正の鏡面を、寄せ集めて貼り付けたらどうなるか? の実験が先のように思えたのである。

バラバラになった純正の鏡面の1枚1枚の裏に強力な両面テープを張り付け、大きい破片を内側に、細かい破片を外側にして、できるだけ隙間のないように張り付けてみた。うむむ、やはり隙間が多すぎる……と感じたものの、一度、運転席に座ってどう見えるかを確認。

するとどうだ、モザイクのようではあるが、目線的には、意外に遜色ない見え方になっているではないか。大きい破片を内側に張り付けたのが功を奏し、バックする際のボディ左側面はバッチリ見えるし、近所を走ってみると、後方の景色も、視覚のマジックだろうか、モザイクのように隙間だらけにもかかわらず、意外にも右側のドアミラーの視界とそれほど変わらないレベルで後方確認できたのである。距離感も当然、純正ドアミラーの鏡面のままだから、文句なしである。

ちなみに、脱落防止にと、透明のテープを上から貼ってみたのだが、見え方は悪化。とくに日の光を受けると、ギラギラしてしまうので、却下した(フラットに貼れていないためだろう)。

その後、100均のアクリルミラーもテストしてみたのだが、やはり見え方、距離感は手鏡と変わらず、後ろが見えるには見えるが、クルマのドアミラーの鏡面としては適していないことが(当たり前だ)判明。結果、販売店にパーツが届き、修理を完了するまで、モザイク柄の左側のドアミラーのまま、なるべく走らないようにした次第である。なお、その後の家族2名への事情聴取によって、コンビニにクルマを止めたあと、結構な勢いで助手席のドアを閉めていたことが判明。原因はほぼそれである。それぐらいで落ちてしまうものなのかは、ともかく。
今回の教訓として、もし、同じような事態になったら、可能な限り(安全を確保しつつ)、落ちたドアミラー鏡面の破片を、手を切らないように気をつけつつ拾い集め、モザイクのようになっても貼りつけてみることが、応急処置のひとつかも知れないということだった(連休中でパーツの取り寄せに時間がかかったため)。これはあくまで、筆者の事件の顛末であり、即刻、販売店などに相談し、早急に修理に出すのが最善策である。

直りました~。