この記事をまとめると
■筆者の愛車のドアミラーの鏡面が脱落



■ディーラーにパーツのストックがなく、届くのに時間がかかった



■鏡面がない間、どのように対処したかを詳しく解説する



鏡面が脱落! ドアミラーのありがたみを実感

安全運転の視界に欠かせないのが、アウトサイドミラーだ。バックモニターが付いているクルマが増えたとはいえ、走行中の後方確認、車庫入れなどでのボディ側方確認には不可欠で、もし、左右どちらかのアウトサイドミラーの後方視界が失われたとすると、どうなるか? どう対処すればよいか? そんな実体験の顛末記をリポートしたい。



気がついたらドアミラーの「鏡面」だけない! 部品が届くまでア...の画像はこちら >>
※写真はイメージ



じつは、愛車の左側ドアミラーの鏡面が、ドアを閉めた際、落ちてしまったのである。

顛末はこうだ。家族がクルマを運転して、2名でコンビニに寄り、帰ってきた。しかし、運転手がバックできない!! と大騒ぎ。駆けつけてみると、左側のドアミラーの鏡面が真っ黒だ。最初は、なにか塗られたんじゃないかと思った。しかし、ガラスクリーナーで拭いてみても、鏡面には戻らない。どころか、ドアミラーの鏡面であったはずの、今は真っ黒になっている部分がペコペコしている。「鏡面だけ取れてなくなった」という想定外の事態に納得するまで、時間がかかったのは言うまでもない。こんな経験、初めてだからだ。



ひとまず自宅の駐車場にバックで入れようとすると、バックモニターは付いているものの、バックモニター、ルームミラーだけではボディの左側面がまったく見えないから、入れ慣れた自宅の駐車場にバックで止めるのもままならない。なんとか止めて、事態を整理することに。



運転していた家族に聞けば、コンビニの駐車場にバックで止めたまでは、ドアミラーで後方確認ができた記憶があるという。

もちろん、ドアミラーに、なにかにぶつかった形跡はない……。とすれば、コンビニの駐車場、または、ずーっと直進していたコンビニからの自宅までの復路で、何かの拍子に落ちたのかも知れない……。というわけで、探索のためにクルマを出そうとすると、おいおい、左側のドアミラーが使えないと、安全運転に大いに支障をきたすじゃないか!! ということに気づく。大げさでなく、ドアミラーのありがたみを強く実感した瞬間だった。



気がついたらドアミラーの「鏡面」だけない! 部品が届くまでアレコレ試した結果1番効果的だったものとは?
※写真はイメージ



で、クルマの販売店に電話。事情を話したものの、パーツのストックはなし。1月3連休の初日の夕方ということもあり、「パーツの入庫は連休明けになります」とのことだった(右側はあったらしい)。ガクッ、である。ドアの開け閉めだけで鏡面が落ちた原因は、「接着剤による貼り付けが、経年変化ではがれたんでしょう」とのこと(そんなことあるのかっ!!)。また、「もし落ちた左側ドアミラーの鏡面が見つかったとしても、まず割れているでしょう」とも説明されたのである。



しかし、自動車業界に長年いるものとして、なんとかこの事態を即刻、打開しなければならない。そもそも、販売店にパーツが届いたとしても、そこまでクルマを走らせなければならないからだ。



まず考えたのは、手鏡的なものを張り付けるという方法だ。手元にあった家族の手鏡を借りて、テープで張り付けてみた。たしかに後ろが見えなくもないが、視野は狭いし、なにしろ遠近感、距離感が違う。ドアミラー用の鏡面とはそもそも見え方のスペックが違うようだ。



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とはいえ、どこかに割れないまま、落ちていないかの探索に出かける必要がある。とりあえずは手鏡作戦で、家族が走ったルートを、目を皿のようにして、ゆっくりと走った。道路には落ちていないようだ。が、コンビニの駐車場の、先ほど止めた区画の地面に、ありました。バリバリに割れた左側ドアミラーの鏡面が。さっそく、破片を拾い集めたものの、細かい破片までは拾い切れない。コンビニの人に危ないから掃除してくださいと頼むことに。



隙間が多すぎる……と思いきや意外と見える!

そして比較的大きな破片を家に持ち帰り、破片とにらめっこである。

どうする? どうやる? どうなる? まずは左側ドアミラーの鏡面だった部分を白い紙にトレースし、型紙を作ってみた。そこに6点ほどあった破片を並べたものの、当然、元のカタチにはならない。これはもう隙間の大きいモザイク柄のようである。うーむ、これはダメかも。



そこで、ネットで症状を検索してみると、ドアミラーをぶつけて鏡面が落ちたという事例を発見。その人の対処方法としては、ホームセンターや100均で売っているアクリル製のミラーを応急処置として張り付けておくというものだった。なるほど、それはいいかも、ということでバスを使い100均、ダイソーに赴き、「貼れる、割れないアクリルミラー」なるものを発見。ドアミラーの鏡面のサイズよりほんの少し大きいものの、イザとなったらのこぎりで成形すればよい。と、ある程度、光が見えてきたところで、思考は一転。バラバラになった純正の鏡面を、寄せ集めて貼り付けたらどうなるか? の実験が先のように思えたのである。



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バラバラになった純正の鏡面の1枚1枚の裏に強力な両面テープを張り付け、大きい破片を内側に、細かい破片を外側にして、できるだけ隙間のないように張り付けてみた。うむむ、やはり隙間が多すぎる……と感じたものの、一度、運転席に座ってどう見えるかを確認。



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するとどうだ、モザイクのようではあるが、目線的には、意外に遜色ない見え方になっているではないか。大きい破片を内側に張り付けたのが功を奏し、バックする際のボディ左側面はバッチリ見えるし、近所を走ってみると、後方の景色も、視覚のマジックだろうか、モザイクのように隙間だらけにもかかわらず、意外にも右側のドアミラーの視界とそれほど変わらないレベルで後方確認できたのである。距離感も当然、純正ドアミラーの鏡面のままだから、文句なしである。



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ちなみに、脱落防止にと、透明のテープを上から貼ってみたのだが、見え方は悪化。とくに日の光を受けると、ギラギラしてしまうので、却下した(フラットに貼れていないためだろう)。



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その後、100均のアクリルミラーもテストしてみたのだが、やはり見え方、距離感は手鏡と変わらず、後ろが見えるには見えるが、クルマのドアミラーの鏡面としては適していないことが(当たり前だ)判明。結果、販売店にパーツが届き、修理を完了するまで、モザイク柄の左側のドアミラーのまま、なるべく走らないようにした次第である。なお、その後の家族2名への事情聴取によって、コンビニにクルマを止めたあと、結構な勢いで助手席のドアを閉めていたことが判明。原因はほぼそれである。それぐらいで落ちてしまうものなのかは、ともかく。



今回の教訓として、もし、同じような事態になったら、可能な限り(安全を確保しつつ)、落ちたドアミラー鏡面の破片を、手を切らないように気をつけつつ拾い集め、モザイクのようになっても貼りつけてみることが、応急処置のひとつかも知れないということだった(連休中でパーツの取り寄せに時間がかかったため)。これはあくまで、筆者の事件の顛末であり、即刻、販売店などに相談し、早急に修理に出すのが最善策である。

合わせて、右ハンドル車の場合、右側のドアミラーが使えなくなるより、左側のドアミラーが使えなくなるほうが事態は深刻、より困る……ということを改めて実感したのであった。運転席と反対側のドアミラー、大切にしてあげてください。ちなみに左側のドアミラー鏡面の交換費用は、部品、工賃込みで2万2000円オーバー。鏡面だけの交換はできず、熱線入りの鏡面と合わせたアッセンブリー交換になってしまうから、とのこと。ひ~。



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直りました~。

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