この記事をまとめると
■まるで「おもちゃのようなクルマ」は世界中に存在する



■「小さなボディ」と「丸目ヘッドライト」を持つのが特徴とされる



■日本でも昔からおもちゃっぽいクルマは作られており人気を博していた



世界中に存在するオモチャみたいなクルマたち

「おもちゃのようなクルマ」というキーワードでどんなモデルを思い浮かべるだろうか。



全長が1.3mとなっていることから世界最小の量産車といわれる、イギリス生まれの3輪車「ピールP50」は、おもちゃ感というよりも人が乗れるミニチュアカーといった風情。



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3輪車といえば、前後に乗員を乗せるパッケージのメッサーシュミット「KR200」もおもちゃ感にあふれたモビリティとして、よく知られたところ。

同社はドイツの航空機メーカーで第二次世界大戦後に航空機製造が禁じられたことで、KR200は生まれたといわれている。



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メッサーシュミットKR200



同じく1950年代のドイツではBMWが「イセッタ」という3輪車を生産していた。全長は2.4mほど、フロント部分がドアになっており、そこから乗り降りするというパッケージはユニークなものだ。ちなみに、BMWイセッタという名称で呼ばれることが多いが、もともとはイタリアのイソ社が開発したモデルのライセンス生産だったりする。



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BMWイセッタ



こうした欧州で生まれたマイクロカーが、おもちゃ感にあふれているポイントはどこにあるのだろう。最大のポイントはコンパクトなボディであることに異論はないだろう。もうひとつは丸いランプの配置がどこかキャラクターを思わせる点も、“おもちゃ”的なイメージに貢献している。



そもそもオモチャみたいなクルマとはなんぞや?

はたして、小さなボディと丸目ヘッドライトが組み合わさればミニチュアカー的なのだろうか。



いまでも中古車市場で見つけることのできるサンプルとして、1990~2000年代に登場した、軽自動車のレギュレーションサイズよりコンパクトな2台のモデル「スズキ・ツイン」と「ダイハツ・ミゼット2」を思い出してみたい。



樹脂バンパーが目立つツイン、いい意味で寸詰まり感のあるボディはたしかにおもちゃ的で、大きなヘッドライトもボディにデフォルメ感を演出している。もっとも、このヘッドライトは上下分割デザインで、夜間に点灯するとツリ目というかジト目のような雰囲気へと変身するのも擬人化したくなるところ。



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スズキツイン



ミゼット2の砲弾タイプのケースに収められたヘッドライトとフラットなフロントパネルは、どこかイセッタにも似ているように思えるが、だからこそ両モデルにおもちゃ的なかわいさを感じるのかもしれない。



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ダイハツミゼットⅡ



さて、ここまで5台の“おもちゃ感”のあるクルマを、筆者の独断と偏見によってピックアップしてきた。そもそも、このチョイスに異論ありという方もいるだろうが、これらのモデルに共通する要素である「小さなボディ」と「丸いヘッドライト」という条件を満たす現行モデルはあるのだろうか。



小さなボディという条件でいえば軽自動車が思い浮かぶが、トヨタ「C+pod」のような超小型モビリティ、ひとり乗りミニカーであるトヨタ車体「コムス」といったモデルも候補となるだろう。



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トヨタコムス



丸目の印象が強い軽自動車で、ボディが小さく見えるモデルといえば、スズキ・ジムニーが有力候補となるだろう。ほかにもスズキ・ハスラーやホンダN-ONEなど丸目の軽自動車は数多いが、本格クロカン4WDというカテゴリーの中でジムニーが突出してコンパクトなこと、小さなボディに16インチの大径タイヤを履いているアンバランスさも、どこかおもちゃ的だ。



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スズキジムニー



新しいカテゴリーであるマイクロモビリティのC+podについては、たしかに街中を走っている姿はどこかユーモラスでミニチュア感はあるが、異形ヘッドライトはおもちゃ的というよりは未来的。一方、コムスの砲弾ぽい造形に丸いランプを収めたフロントマスクは、おもちゃ感があると感じてしまう。



そういえば、かつてトヨタは東京おもちゃショーに、子どもが運転できるクルマ「カマッテ」シリーズを出展していたことがある。



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Camatteペッタ



そのコンセプトはさておき、これも丸いヘッドライトを与えられていたのは、それこそが“おもちゃ感”のキーとなるデザイン要素であることを示しているのかもしれない。

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