この記事をまとめると
■デコトラ乗りには二輪、四輪の両方を好きな人が多い■カスタムという行為が好きなことも共通している
■和テイストのカスタムを施す傾向も高い
デコトラ乗りには自分を表現する「カスタム」を楽しむ人が多い
ド派手な装飾に日本の伝統文化を感じる風格から、我が国を飛び越えて海外からも熱い視線が注がれているデコトラ。並々ならぬ情熱でカスタムに臨んでいるデコトラ乗りたちであるが、そんな彼らはトラックだけでなく日本の四輪旧車や二輪も所有していることが多いのはご存じだろうか。
元来、デコトラ乗りには地元でさまざまな圧力に耐え生き抜いてきた男気溢れる人間が多いだけに、若かりし頃から二輪や四輪をこよなく愛していることが大きな理由のひとつだろう。
自身もデコトラの積載車で映画の撮影現場やアーティストのMVなどへ改造車をコーディネートしているジェンコモータープロダクツの松村氏はこう語る。
「結局は皆さんガソリンを焚いて遊ぶっていうことが好きなんだと思うんです。二輪でも四輪でも、自分の好きなようにカスタムをして、気持ちよく走るのが楽しくてしょうがない。しかも、カスタム好きはどんなに完成された車両を購入してきても、気がついたら結局、自分色に弄ってしまう、そういう人たちが多いんじゃないでしょうか」。
和テイストのカスタムは海外からも熱視線
高価なハイブランドのバッグはもちろん魅力的だ。誰もが振り向くスーパーカーも一度は所有してみたいと思うのも当然だ。ただ、デコトラ乗りをはじめとするカスタムマニアにとっては、そんな”完成品“は少々居心地が悪かったりもする。
「改造っていうのは自分のセンスで遊ぶものだと思うんです。極端な話、それを人がどう思うかはあまり関係ない。クルマ好きな人からすると”カスタム“というのは自分を表現する唯一の方法で、すべてはオリジナリティですよね。
そんなカスタム好きのデコトラ乗りたちに実際に人気のある車種は、四輪でいうと現在3000万円という驚愕の値段をつけることもある3代目日産スカイラインの通称“ハコスカ”や、流麗なボディデザインが美しいフェアレディZ、ネオクラシックカーに分類されるトヨタ・マークII3兄弟など。二輪であれば、ホンダCBXやスズキGS400などが定番で、これらを含む人気の二輪旧車の値段も現在爆上がり中だという。
そして、そんな二輪や四輪、さらにはデコトラの共通点として大きくあるのがやはり“和”のテイストだろう。
旧きものを良しとするということだけではなく、その日本の伝統的なスタイルをベースに皆がそれぞれ好きなようにカスタムを施し遊んでいる、それが強烈な個性として輝いて見えるからこそ、デコトラをはじめとして四輪旧車や二輪に、日本だけでなく海外からも熱い視線が注がれていると言えるだろう。
横並びで安心し顔が見えない場所で他人の批判ばかりするような人間が溢れる現代において、どうしたら目立てるか、他とは違うことが出来るかを夢中で探している、ある意味子どものような心を持つカスタムマニアたちからは、逆に学ぶことが多かったりするのも面白いところではなかろうか。

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