地味だけどよさが光るクルマこそホンモノだ!
各メーカーがさまざまなタイプのクルマをリリースしている現在だが、当然ながら売れ行きにはそれぞれ差が生じている。もちろん多く売れている車種はそれだけ魅力にあふれているということになるわけだが、では販売台数がそこまで多くない車種に魅力がないかというと、決してそんなわけでもない。
そこで今回は、販売台数こそそこまで多くはないものの、じつは隠れた魅力を持ち合わせている車種を独断と偏見でピックアップしていきたい。
1)スズキ・エスクード
気軽に乗れるライトクロスカントリー車として1988年に登場したエスクード。本格的なラダーフレームを持ちながらも乗用車的に乗ることができるモデルとしてスマッシュヒットを記録したモデルである。当時はまだクロスオーバーSUVという言葉はなかったが、間違いなくその源流となった1台であることは間違いないだろう。そんなエスクードは現在4代目が販売されている。
3代目まで続いたラダーフレームとは別れを告げ、モノコックボディとなったエスクードではあるが、新世代四輪制御システム「ALLGRIP(オールグリップ)」を採用し、SUVらしい走破性と走行安定性はキープしている。

またモノコックボディとなったことで先代比400kgほどの軽量化を実現。現行型はスイフトスポーツにも搭載された1.4リッターターボエンジンが搭載され、オンロードでも軽快な走りを楽しめるSUVに仕上がっているのである。
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2)日産スカイライン
名前が消滅するとかしないとかで一時話題となったスカイラインは、日産が誇る長い歴史を持つモデル。それだけに思い入れが強いユーザーが多いのか、新型が出るたびに「こんなのはスカイラインじゃない論争」が巻き起こる車種でもある。

初代が登場してから60年以上が経過していることを考えれば、当初のイメージから剥離してしまっても仕方がないとも言えるのだが、よくよく考えてみると初代から一貫して“スポーティで先進的なセダン“という部分は不変ではないだろうか。

現行型となるV37型も、2019年7月のビッグマイナーチェンジでスカイライン史上最強のパワーを持つ「400R」に代表される3リッターV6ツインターボエンジンを新搭載したほか、ハイブリッドモデルには条件付きではありながら、ハンズオフでの走行を可能とした先進運転支援技術「プロパイロット2.0」を搭載するなど、先進的なスポーツセダンの名に恥じないスペックを持ち合わせているのである。
3)ホンダCR-V
当時、自社製のRV車を持たなかったホンダが、満を持して1995年にリリースしたのがCR-Vだった。シビック系のプラットフォームを流用し、乗用車感覚で乗れるSUVとして先行するトヨタRAV4と人気を二分するほどの人気車種となったのだ。その後CR-Vはメイン市場を北米へと移し、4代目モデルは2016年夏を持って日本市場から姿を消すこととなった。

それから2年後の2018年8月に5代目モデルが日本でも販売をスタート。1.5リッターのガソリンターボエンジンのほか、2モーターのハイブリッドも用意され、万全の体制だったのだが、残念ながら現状、そこまでのヒットとは言えない状態が続いている。
とはいえCR-Vは北米史上ではRAV4と販売台数を争うほどの人気車種であり、実際に乗ってみてもSUVテイストの中にもホンダらしいスポーティさを兼ね備えた走りの楽しいクルマに仕上がっている。そして内外装の質感も300万円台前半で購入できるSUVとしては非常に高い位置にあると思うのだが……。