この記事をまとめると

ホンダから新型シビックタイプRが登場



■発売直後の段階で納期は3年待ち、現時点では5年待ちとも言われている



■納期がかかっている理由を考察する



「半年以上」というのがオフィシャルな回答

9月2日に発売が開始されたホンダのスポーツモデル、シビックタイプR。価格は500万円をわずかに下まわる499万7300円と決して安い価格ではないが、純ガソリンエンジンを搭載した最後のタイプRとなる公算が大きいため、高い注目を集めている。



販売店では7月の後半から予約をスタートさせており、発売までにも多くの事前予約が入っているということで、発売直後の段階で納期は3年待ち、現時点では5年待ちとも言われるほどとなっているようだ。



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ただ、これはあくまで各販売店がユーザーに一つの目安として伝えているものであり、メーカーの発表はあくまで「半年以上」というのがオフィシャルな回答となっているのだが、販売店としては伝えた納期よりも納車が大きく先になってしまうとクレームにもつながりかねないということで、やや長めの情報を伝えているという意見もあるようだ。



とはいえ予約開始早々に注文を入れたユーザーでも年明けの納車という連絡が届いているようで、納期に時間がかかっているのは間違いない。ではなぜこんなにも納期がかかっているのだろうか?



物流の停滞も大きな足かせに

もちろん大きな理由としては半導体の不足や物流の停滞などが挙げられるだろう。新型となったシビックタイプRには先代型よりもさらに進化した安全運転支援システムの「Honda SENSING」が標準装備となっただけでなく、先代ではオプションだったナビゲーションシステムも標準となっており、より半導体が必要になっていることは間違いない。



そのほかの理由として考えられるのは、先代型と異なり新型シビックタイプRは海外仕様も含めて日本の寄居工場が生産することになっているのだが、エンジンは引き続きアメリカ・オハイオ州の工場で作られたものが搭載される。そのため、物流の停滞も大きな足かせとなるのは間違いないだろう。



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また海外向けの車両も同じ工場で作るということは、日本向け以外のシビックタイプRをどれだけ作るかというのも重要な要素となる。現状、どのくらいの割合で日本向けのシビックタイプRが生産されているのは不明だが、円安著しい昨今、海外向けの車両の比重が大きくなっても致し方ないかもしれない。



ちなみに現時点でアメリカ市場でのシビックタイプRの価格は明らかになっていないが、現地メディアの予想では4万ドルをわずかに下まわる価格になるのではないかと言われている。執筆時点のレートで換算すると4万ドルはおよそ580万円となるから、輸送のコストを考えても海外で売ったほうが利益が出るのは間違いないだろう。

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