4月22日午後、第97回中央メーデー実行委員会と第97回日比谷メーデー実行委員会が都内で共同記者会見を開き、両メーデーの概要を発表した。
両実行委員会は「大幅賃上げ」「労基法解体反対」「8時間働けば暮らせる社会を」「社会保障の充実」「なくせ貧困・格差・差別」「被災者支援」など労働・生活に関わる共通スローガンで合意。
5月1日にそれぞれ集会を実施する。
なお、日比谷メーデーは例年、日比谷野外音楽堂で開催されてきたが、同施設が改修工事で使用不可となったため、今年は亀戸中央公園に会場を移す。

「8時間労働」を求めた1886年が原点

メーデーの起源は1886年にさかのぼる。当時のアメリカでは1日12~14時間労働が常態化しており、シカゴを中心に労働者が「8時間は仕事のために、8時間は休息のために、8時間は自分たちのために」と訴え、ストライキを決行。この事件を受けメーデーが誕生した。
日本では1920年5月2日に東京・上野公園で第1回メーデーが開かれており、第二次世界大戦中の禁止期間を経て、戦後に労働組合の活動再開とともに再び開催されるようになった。8時間労働を定めた1947年の労働基準法制定につながった背景がある。

「大幅賃上げ」などの13項目掲げる

中央メーデー実行委員会の清岡弘一(きよおか・こういち)常任実行委員によると、両実行委員会は2017年の第88回メーデー以降、共通スローガンの策定や集会への連帯あいさつ、ビデオメッセージによる相互参加を積み重ねてきたという。
今回合意した共通スローガンは「大幅賃上げ」「労基法解体反対」「8時間働けば暮らせる社会の実現」などの13項目。
代々木公園で行われる中央メーデーには関口広行代表幹事が、日比谷メーデーには、全労連事務局長の黒澤幸一氏がそれぞれ登壇する。

「メーデーの祝日化」も要求

5月1日10時から代々木公園サッカー・ラグビー・ホッケー場で開催される中央メーデーは9時15分から文化行事が始まり、式典は約1時間。11時20分からメーデーパレードに出発する。
清岡常任実行委員は会見で「5月1日を労働者の権利を守る日として政府に祝日化を求めるとともに、使用者に対しても職場を休日にするよう求めている」と説明。
「世界の多くの国では5月1日のメーデーが祝日となっている」(清岡常任実行委員)として、日本でも祝日法の改正を求めるとともに、各職場でメーデーの重要性を語りながら使用者に特別休日の設定を要求する方針を示した。
メインスローガンにはメーデーの休日化以外にも下記の文言などが盛り込まれている。

  • 「ストライキを背景にすべての労働者の大幅賃上げを勝ち取ろう」
  • 「最賃全国一律法制化実現、今すぐ時給1500円以上への引き上げと1700円への道筋を」
  • 「大企業は中小業者に適正価格を支払え」
  • 「労働基準法の破壊を許さず労働者保護、ディーセントワークの実現を」
  • 「過労死なくせ、長時間過密労働なくせ、1日7時間・週35時間労働制への時短実現を」
  • 「裁量労働制の適用拡大反対」
  • 「雇用によらない働き方の拡大許すな、フリーランス保護をはかれ」
  • 「医療・介護・保育など福祉の充実とケア労働者の抜本的な処遇改善はかれ」
会場となる代々木公園では、サッカー・ラグビー・ホッケー場をメイン会場としつつ、野外音楽堂近辺に「イベント広場」を設け、キッチンカーやテント出店を出して参加者の飲食・交流の場を設ける予定。XなどSNSを積極的に活用し「メーデー見える化」にも取り組むとしている。
また、清岡常任実行委員によると5月1日当日は全国47都道府県で地域メーデーを実施予定だといい、8万人程度が集結する見込みだという。

会場変更の日比谷メーデー、改修工事中で別会場開催も「名称は変えない」

会場を日比谷から亀戸中央公園に移した日比谷メーデーは当日10時に式典を開始し、終了後にはデモ行進を行う予定で、本木寛事務局長は「日比谷野音の改修が終わった後にまた戻れるように、名称は日比谷メーデーのまま変えない」と説明。
関口広行代表幹事は「(日比谷野外音楽堂が)どのぐらい先まで使用不可能なのかは分からない。今回はこれまでよりも、かなり縮小した内容になることが予想され、天気の心配もあるが、開催に向けて準備を進めていきたい」と語った。


編集部おすすめ