前川知大×世田谷パブリックシアター4年ぶりの新作公演に池谷のぶえ、渡邊圭祐、松雪泰子らが出演
『無駄な抵抗』組み写真

劇作家の前川知大と世田谷パブリックシアターが4年ぶりにタッグを組んだ新作公演『無駄な抵抗』が、11月から12月にかけて東京・兵庫で上演されることが決定した。



古代ギリシャの叙事詩、ホメロスの『オデュッセイア』を原典とした新たなスケールのストーリーに挑戦した2019年の『終わりのない』に続き、今回前川が選んだテーマは、ホメロスの後に登場した古代ギリシャ劇。

オイディプス王のように、神々と別れ、世界という巨大な力“運命”に抗おうと、自らの意志を信じて生き始めた人たちを描く。



出演者は、イキウメ公演ほか数々の前川作品に出演し独自の存在感を発揮する池谷のぶえ、2018年『ゲゲゲの先生へ』以来5年ぶりの前川作品出演となる松雪泰子、イキウメ公演のほか『終わりのない』から続けての出演となる清水葉月、また今回が前川作品初出演となる渡邊圭祐、穂志もえかが集結。また、劇団「イキウメ」の俳優、安井順平、浜田信也、盛隆二、森下創、大窪人衛が脇を固める。



なお公演スケジュールおよびチケット情報は後日発表となる。



■作・演出:前川知大 コメント
世田谷パブリックシアターとの創作では、劇団でのオリジナル作品とは少し違う地点から作品を立ち上げることができるのが魅力と思っています。今回は前回『終わりのない』から続き、ギリシャがスタート地点にあり、ギリシャ劇の大テーマである「運命」を描きます。


舞台は現代で、私たちの日常から始まります。例えばそれは、人生を大きく左右する選択であったり、自分ではどうにもならないことにどう対処するのか、といった誰もが人生で経験することに自由意志と運命が、どう拮抗するのか、そういうところに迫っていけたらと思っています。



■池谷のぶえ コメント
運命について――私にとって運命は、なるべく身を委ねる方を選択してきた。しかしその解釈も、「運命」という、いったい何に操られているかわからないもののせいにしてしまった方が楽だと感じているからかもしれない。別の運命の可能性のことを考えてしまうことも、既に運命の中に組み込まれてるとしたら、そのことを考えている時間が悔しい…と、考えてしまう時間すら運命だと言われるのでしょうから。
信頼できる座組の皆さんと、なんだかとても太刀打ちできない巨大なものに挑もうとしている、静かな唸りを感じます。

どんな運命になるのか、してやろうか、それこそが無駄な抵抗なのか……楽しみです。



■渡邊圭祐 コメント
前川知大さんの作品に参加できるという喜びと世田谷パブリックシアターの舞台に再び立てることを嬉しく思います。
運命について、現在と自由、あらゆる可能性、すべてはこうなる、この言葉だけで心が踊らされてしまっています。
どのような作品を作り上げていけるのか、私自身今からワクワクしております。観に来ていただいた方と思いを共有できるよう、時間をかけて磨きたいと思います。



■松雪泰子 コメント
前川さんの元、新たな創作に関われる事に喜びを感じております。

これから立ち上がる世界を丁寧に積み上げていきたいと思います。無駄な抵抗 どんな世界になるのか楽しみながら、創作していきたいと思います。



<公演情報>
『無駄な抵抗』



作・演出:前川知大



前川知大×世田谷パブリックシアター4年ぶりの新作公演に池谷のぶえ、渡邊圭祐、松雪泰子らが出演

『無駄な抵抗』チラシビジュアル

【出演】
池谷のぶえ 渡邊圭祐 安井順平 浜田信也
穂志もえか 清水葉月 盛隆二 森下創 大窪人衛
松雪泰子



【公演日程】
東京:2023年11月 世田谷パブリックシアター
兵庫:2023年12月 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール