
僅差の2着は8番手からロング捲りの原田研太朗。3着は柳詰の後位から伸びた上野優太。3連単は58番人気の2万170円。
シリーズの総売上額は48億9943万8300円で、目標額の40億円を超える盛況だった。
優勝した柳詰正宏(中央左)と吉岡稔真氏(同右)
■ヒーロー
デビュー16年目の今年が競輪人生最高の年であることには間違いない。2月に林慶次郎マークから小倉初V。そして、今回は慶次郎ラインの3番手から伸びて、地元で自身初めてのGⅢ優勝を遂げた。
レースは慶次郎-林大悟の3番手を追走。大悟は慶次郎ジカ勝負の櫻井正孝と競っていたが、柳詰は「2人の後ろは連係実績があるし、安心感がある」と追走に専念。競り勝って番手捲りを放った大悟にピタリと付いていくと、「今までにない応援のおかげで最後まで踏み切れた」と後方から捲ってきた原田研太朗にゴール前で踏み勝った。
表彰式ではファンの声援に笑顔で応えていたが、吉岡稔真氏の姿を目にすると表情が一変。「吉岡さんからトロフィーをもらえる日がくるとは…。
今回の優勝で11月に当地で開催するGⅠ競輪祭の初出場が決まった。「今回勝つことができて、今までやってきたことが間違いではなかった。やっと実を結んだ」と選手生活で一番の充実期を迎えている。「柳詰は競輪祭も走ります。よろしくお願いします」と吉岡氏から紹介を受けたからには、今回以上の走りを晩秋の小倉で見せてくれるに違いない。(造田 大)
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笑顔で賞金ボードを掲げる柳詰正宏