
2025年4月に、集英社オンラインで反響が大きかった人気記事ベスト5をお送りする。第2位は、ついに開幕した大阪万博の記事。
2025年4月に、集英社オンラインで反響が大きかった人気記事ベスト5をお送りする。
第1位は埼玉で起こった衝撃的な女子高生殺害事件。被害者は礼儀正しく活発な少女で、近所の住民に愛されていたことが編集部の取材で明らかになった。
第2位はついに開幕した大阪万博の記事。仕切りがない“丸見え”トイレが物議をかもした。第3位は愛知で女子高生が殺害されクローゼットの中から遺体が見つかった事件の記事、第4位は広末逮捕で注目された医療現場での暴力行為を取り上げた記事、第5位は「ほとんど目が見えない」と告白したコージー冨田さんのインタビュー記事である。
第1~5位のランキングは以下の通り。
1位
〈埼玉・15歳女子高生殺害〉「過去に大きな事件起こしている」「昨年に出所…」逮捕された職業不詳男(24)と礼儀正しい活発なバスケ少女との接点は?
2位
〈大阪万博2億円トイレ〉「仕切りもなくて丸見えすぎ」“プライベートゼロ”の幼児用トイレが波紋…吉村知事の開場時間前倒し案でも大混乱
3位
〈女子高生クローゼット遺体〉「お母さんが絶対に家に連れてこないでって」と言っていた内気な元スーパー勤務の男(21)はなぜ被害者を自宅に連れ込み「ゲームで口論になり何度も刺した」のか〈愛知・一宮〉
4位
手首を噛まれて出血、目元を殴られ失明寸前も…広末逮捕事件であらためて問題視される医療現場での暴力とセクハラ「スキあらば胸や陰部を堂々と触ってくる」
5位
「もうほとんど目が見えない」ものまね芸人・コージー冨田が明かす“ビールが永遠に飲める”糖尿病の恐怖とそれでもポジティブに闘病できているワケ
↓以下記事本編
4月13日に開幕を迎える大阪・関西万博。開幕を間近に控えてなお、新たな課題が次から次へと出てきている。
「働くスタッフのこと考えてないですね」
大阪府・吉村洋文知事と大阪市・横山英幸市長は4月8日に会見を開き、万博に関する質疑応答を行なった。その中でまず、入場時の混雑緩和をする手立てに関する質問が飛んだ。
今回の万博では4月4~6日にかけてテストランをした結果、入場時の混雑に関する意見が一番多く寄せられていた。
この対策として、吉村知事は入場時間を早める「アーリーゲートオープン」の導入を運営側に求めた。今回の万博では“並ばない万博”を目指していることもあり、入場開始時間は9時と設定されているが、それにとらわれず柔軟な対応をする現場の判断が必要だとしている。
入場時の混雑を緩和するために、入場時間を早める方法に関しては東京ディズニーランドなどでも採用されている。だがこれを万博でも採用するのは現実的ではないと、現場から声があがっている。
「万博の会場である夢洲は非常にアクセスが悪い。入場時間が9時に設定されているのであればその1時間、あるいはそれ以上前から現場のスタッフが準備を始める必要があります。
ただでさえ、人によっては元の時間でも始発で出発してギリギリです。たとえ30分だけとしても、これ以上早めるのは無謀ともいえるのではないでしょうか」(大阪府・近隣住民)
ネット上でもこの方法には否定的な声が多い。
〈開場時間の繰り上げを要求するなら大阪メトロ中央線と乗り換えのある線も運行時間を大幅に繰り上げるぐらいのことしないと働くスタッフのこと考えてないですね〉
〈言うのは簡単ですが、最初のシフトに入るスタッフの早朝出勤時刻を早めるだけではすみません。現場責任者は持ち場を交代する時間帯やシフトを練り直す必要がある〉
〈シャトルバスなどの交通手段または前泊用の宿泊施設を用意しないと不可能ですが、その費用は誰が負担するのでしょうか?〉
さらに困っているのは会場付近に住む住民だ。万博開催時は通勤ラッシュ問題が発生するため、その解消を求められてきたのだが……。
「万博期間は付近の会社が電車や車の混雑緩和のために、勤務時間を変えたり在宅勤務に変更したりなどの対策を強いられています。そしてその中では、出社時間が30分早まった会社などもあるのですが、こんな直前に万博側が開場時間の繰り上げを検討しているとなると、会社の対策が全部台なしにもなりかねません」(同)
仕切りゼロの子ども用トイレが波紋
そしてテストランに参加した人からは、衝撃的な内部の画像もあがってきた。プライベート空間ゼロの子ども用トイレだ。
〈ベビーセンターに授乳室やキッズトイレあり。でも仕切りもなくて丸見えすぎるのがいけてない。中国のトイレかよ〉
そうつづりながら投稿した写真は話題を呼び、大きな物議をかもしている。
投稿者によれば、このトイレにはベビーセンターの受付前を通らないと入れないため、誰でも簡単に入れるわけではない。受付のスタッフに案内されたうえで、ソファーや授乳室などのある部屋を進んでいき、トイレはさらにその奥にあったという。
また補足をすると、この仕切りのない幼児用トイレは万博だけの特異なものではなく、一般的にも広く流通している。
ただそれは保育園など、基本的には一人で多くの子どもを見なければならない施設や場所に設置されているため、それぞれの保護者が面倒を見る前提の公共のトイレをこのようなかたちにするのは意味がなく、なにかしらの仕切りが欲しいとの声があがっている。
この写真の投稿者も同様で、実際に現地で見た感想を聞いてみると、「トイレ自体は3歳の娘は使いやすそうだけど、他の親子が入ってきたら気まずいな」と思ったため、結局、別のトイレに行くことにしたという。
開催直前に多くの問題が浮き彫りになっている大阪・関西万博。
取材・文/集英社オンライン編集部