〈ブタを飼う夫婦〉「僕たちの第一子は“ぶひまる”」第一子誕生予定で注目される“家族のカタチ”と“ブタ会”の意外な実態
〈ブタを飼う夫婦〉「僕たちの第一子は“ぶひまる”」第一子誕生予定で注目される“家族のカタチ”と“ブタ会”の意外な実態

マイクロブタの“ぶひまる”と暮らす夫婦の生活は、想像以上に自由で奥深い。家の中をのびのびと動き回り、寝室も共にする。

そんな日常の中で見えてきたのは、ブタという生き物の繊細さや賢さ、そして人間を“対等な存在”として見つめる独特の距離感だった。

 

YouTube配信を機に広がった“ブタ会”の実態。そして、まもなく第一子を迎える中での心境や生活の変化について、夫婦に話を聞いた。(前後編の後編)

ブタを飼う際の注意点

#前編はこちら

――当初マイクロブタのぶひまるを迎え入れるにあたって、どんな部分に配慮されましたか?

夫・しょうへい(以下、しょうへい) 僕らはぶひまるを家の中で放し飼いにしています。外で遊ばせてあげることはあっても散歩はしません。その代わり、床を張り替えて正方形のマットを一面に敷き詰めましたね。

――じゃあ2人の居住空間で動き回っているイメージですか?

しょうへい そうですね。今住んでいる2階建ての家は、リビングと寝室がある1階にいつもぶひまるがいます。リビングと寝室の間の扉も開けっ放しにしているので、ぶひまるが眠たくなったら寝室のベッドに上がってきて寝ています。

――ぶひまる、自由ですね!

しょうへい ただ最初から放し飼いにしていたわけじゃなくて、最初の1カ月はケージの中に入れてたんです。でもストレスがあったのか、なかなかトイレの場所も覚えてくれなくて。だからあえて放し飼いにしてみたら、トイレもちゃんとするようになった。今はストレスフリーで暮らせているのかなって思います。

――トイレの話もありましたが、しつけ面で苦労されたことはありましたか?

しょうへい 実はブタってめちゃくちゃ頭いいんです。人間の2、3歳ぐらいの知能があると言われていて、犬のように「待て」や「お座り」もちゃんとできるらしいんです。ただ、ぶひまるはできないんですけど(笑)。もうそのあたりは諦めて、自由気ままに生きてもらってます。

――ぶひまると一緒に暮らす中で、ギャップを感じた部分ってありましたか?

しょうへい 意外に思われるかもしれませんが、ブタってすごく綺麗好きなんですよ。トイレがしたくなったら、寝室からちゃんと出て、ケージの扉を自ら開けてトイレしに行く。

しかも一度用を足したトイレは綺麗に掃除するまで使いたがらないんです。ちなみにブタの便はコロコロしてて硬いので、手にベタっと付かない分、処理もしやすいんです。

――それは少し意外ですね!

しょうへい 逆に良くないギャップでいうと、ひづめの管理が大変ですね。馬みたいに柔らかいひづめじゃなくて、すごく硬いので踏まれると痛いんですよ。だから昔は人間の爪切りで切ってたんですけど、今はニッパーで切ってます。

“ブタ会”の実態、30~40代男性ファンが多い理由は…

――そもそも、「ぶひまる」という名前の由来は?

妻・るな(以下、るな) 「ぶひぶひ」鳴いていて、体が「丸い」ので、「ぶひまる」です。すごい安直ですけど(笑)。

――ぶひまるはどんな性格なんでしょうか?

るな 自由気ままですね。犬のように飼い主に従順でもなく、もはや自分のことをブタだと思っていないと思います。私たちのことも目上とか思っていなくて、対等に見てます。ブタって本当に自由なんですよ。

しょうへい 愛でる対象がいるというより、対等なパートナーがもう一人いる感じですよね。寂しいときは寄ってくるくせに、僕が「おいでー」って言っても来ないですし(笑)。思い通りにならない魅力はあるんじゃないかな。

――ぶひまるのYouTube配信を始めたきっかけは?

しょうへい きっかけは、僕が会社を辞めて独立を考えていたんです。そのタイミングでぶひまるを迎えたので、動画編集の勉強もかねて配信を始めてみました。

――実際、こんなに登録者数(約3万人)が伸びると思っていましたか?

しょうへい 勉強するために試しに始めた感じだったので、まさか収益化できるとは夢にも思っていませんでした。

――動物系ユーチューバー同士の交流はあるんでしょうか?

しょうへい ブタ界隈の交流はあります。大阪に「めんべぇ」っていうブタがいてその飼い主の男性からDMをいただいたことをきっかけに、その男性が営む“ブタカフェ”にぶひまるを連れて遊びに行ったことがあります。

めんべぇとぶひまるのオフ会を開催したこともあります。めんべぇは勝手にぶひまるを嫁だと思っているんですが、僕やファンは公認してません(笑)。

――ぶひまるの視聴者層は?

しょうへい それが意外にも30~40代の働き盛りの男性が多いんですよ。よく「仕事で疲れて病んでいたとき、ぶひまるの動画に出会って励まされました」っていうコメントをいただくことが多くて。

――女性や動物好きのファンが多いのかと思っていました。

しょうへい そうですよね。でも実際は社会に疲れ果てた男性の方々が大半です。

――今後、ぶひまると一緒に叶えたいことはありますか?

しょうへい 僕は登録者数10万人を超えたらもらえるYouTubeの銀の盾が欲しいですね。ぶひまるの盾を家に飾りたいという目標はあります。

るな 私は「ぶひまるに会いたい」っていう視聴者のために、ぶひまると視聴者が触れ合えるイベントやパーティーを今後、企画していきたいと思ってます。

第一子の娘が誕生予定、「ぶひまるはどうなる?」への答え

――まもなく第一子となる娘さんが誕生予定とのことですが、これからは“ぶひまる”も含めたご家族で、どんな暮らしをしていきたいですか?

るな いろんな方々から「ぶひまるはどうなるんですか?」とコメントをいただくんですが、子どもが生まれるからといって、ぶひまるをケージの中に入れたり、子どもと優劣をつけるようなことは一切しないつもりです。

それは夫婦間でも話し合いましたが、ぶひまるは我が家の長女なんで、子どもが生まれるとはいえ、ぶひまるとの時間もしっかりとって、安全性を確保しながら自由に暮らしていけたらいいなと思っています。

しょうへい 僕たちの第一子は“ぶひまる”です。妹が生まれることで、ぶひまるに割く時間は減ってしまうかもしれませんが、できるだけストレスがかからないようにしてあげたいですね。

――改めて動物(ブタ)と暮らす魅力について教えてください。

るな 人間の子どもだったら、その成長を見届けて、自立させるっていう責任もあると思うんですけど、動物は自立させる必要もないし、ずっと愛でる相手がいるのが魅力ですね。心の拠り所であり、日々“ぶひまる”に振り回される幸せを感じてます。

しょうへい 会社を辞めて独立したことをきっかけに、「自分のことを自分で決められる生活」に幸せを感じています。それを叶えてくれたのが、ぶひまるでした。彼女がいなかったら、YouTubeの配信を始めていなかったし、会社を辞めていなかったので、僕の人生を変えてくれた存在です。

どうしても自分たちより先に亡くなってしまう存在だと思うので、「この子の鼓動や時間は僕たちより早く進んでるんだな」と実感するとともに、日々の時間の大切さを教えてくれている気がします。

取材・文/木下未希

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