秋本番。過しやすい季節になったものの、時折暑い日もまだあり、エアコンのお世話になることもある。

そんなとき、家の中でエアコンを使っていたのに、外に出た瞬間に、外気のほうが意外に涼しくて驚くことがある。

また、エアコンの設定温度は夏と同じ27~28℃だが、夏に使用していたときに比べて いやに暑く感じる。
エアコンの調子が悪いのかと思い、送風口に手をかざしてみると、風は止まっているが、設定温度を下げたりハイパワーにしたりすると、動き出す。

これってどういう状況なのだろうか。外気との温度差の関係? 初秋など外気が下がってくる時期には、もしかしてエアコンの温度設定も下げたほうが良いということだろうか。
ダイキンのお客様相談室に聞いた。


「確かにこの時期、『エアコンを一定温度にしているのに暑く感じる』という方は、よくいらっしゃいます。エアコンは部屋の中の温度を見つつ、制御しているため、設定温度と室温が近い場合には、ほとんど止まった状態になることもあるのです」

外気との温度差があまりない状態のため、何らかのエラーを起こしているということ?
「エラーの場合には、運転ランプが点滅するなど、お知らせが出るケースが多いため、特に何も出ていないのだとすると、おそらくエラーではないと思います。暑く感じられるのは、外気との比較になるため、どうしても体感的なところが大きいかと思いますよ」

30℃超えの日々に慣れていた頃は、28℃の室内を涼しく感じたが、外気が30℃を下回ると、28℃の室内を暑く感じるということは大きいようだ。

とはいえ、外が涼しいからといって、エアコンを消して窓を開けていると、やっぱり暑いし……。この時期、エアコンを一定温度にしていても暑い場合には、どうしたら?
「風だけが動いても、体感温度を下げることができますので、送風運転にすると良いかと思います。また、いつもよりも設定温度を下げてみたり、お肌に合うかどうかという問題はありますが、合う場合はドライ運転にしてみたりするのも良いかと思います」

消費電力の観点からは、どれが良いのだろうか。

「ドライ運転は温度設定ができない機種が多いため、一概に言えないのですが、基本的には設定温度を下げるよりも、やはり風だけを送る『送風運転』が消費電力はかかりにくいです」
ちなみに、省エネを考えるなら、初秋の時期でも、「自動運転」よりも「28℃運転」で一定温度に設定しておいたほうが良いそうだ。

28℃運転でも暑いのなら、エアコンを使わず、窓全開+扇風機で過ごすべきか、でも、湿気がしんどいし……。

体って意外と順応性が高いもの。だからこそ、ちょっと前の猛暑をすぐ忘れ、そこそこの温度でも暑く感じてしまうのは、便利な反面、ワガママにできているなあと感じてしまいます。
(田幸和歌子)