2003年以来、ドイツの大学に留学する中国人学生の数が年々減少していることが明らかになった。08年のドイツの全留学生数は03年比で10%減少し、なかでも中国人学生は32%も減少しているという。
29日、環球時報が伝えた。

 報道では、ドイツに留学する学生が減少している原因の一つは学費の高さであると指摘されているというが、中国人学生や中国人教授たちの意見は異なり、「ドイツは中国に対してさほど友好的でない」ということが原因だという。

 記事では、近年のドイツは中国のマイナス面ばかりを報道していると指摘し、中国政府ばかりでなく、ドイツ在住の教授や学生たちまで『槍玉に挙げている』と指摘。続けて、クリスマスの日ですら「多くのスパイはロシアと中国から来ている」と題する文章をでっち上げたと批判した。

 また、報道ではドイツの中国人学生は大学を卒業したとしてもドイツで就職するのは非常に難しいとし、その理由として厳格な審査が存在するためだと指摘した。さらに、駐独中国大使はドイツメディアの非友好的な態度が今後も継続すれば、中独関係に影響が出るだろうと警告しているという。


 これに対し、中国のネット上では「中国にも大学があるのになぜドイツに留学するのだ!西洋かぶれたちめ!」「中国にスパイなど存在する訳ないだろう!中国の技術はすべて中国の科学者が開発したものだ」、「中国メディアはドイツを正面から報じているが、それでも現実とは乖離(かいり)があるようだ」など、ドイツメディアを批判すると同時に中国をかばう発言が多く寄せられている。(編集担当:畠山栄)

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