どうやら岸田自民党の「全敗」は確定的のようだ。28日投開票の衆院3補欠選挙

東京15区と長崎3区は既に不戦敗が決まっているが、唯一、公認候補を擁立した島根1区についても、自民党本部が水面下で「白旗」を揚げているという。


 島根1区は、自民新人の元財務官僚、錦織功政候補(55)と立憲民主党の前職、亀井亜紀子候補(58)の与野党一騎打ち。メディアの情勢調査では、「立憲やや優位」(朝日)、「立民優勢」(読売)などと報じられている。


 しかし自民党は、岸田首相が21日のラストサンデーに島根入りしただけでなく、石破茂元幹事長や小泉進次郎元環境相ら人気の高い議員を投入し、巻き返しに必死。小渕優子選対委員長もほぼ島根に張り付き、企業や業界団体を回って、組織固めに精を出している。もともと強固な保守地盤の金城湯池だけに、裏金事件で大逆風の中でも「なんとか最後は、という淡い期待もあった」(自民ベテラン議員)というが……。



メディアは「ゼロ打ち」準備

「告示日までの自民党の調査で、立憲に10ポイント以上離されているという話だった。告示後はどうなのかと気になっていたが、ラストサンデーの週末の調査結果がなかなか伝わってこない。どうも数字が酷すぎて出せないようだ。2ケタの差が縮まっていない。党幹部は、『これは無理』『もう諦めた』『箸にも棒にもかかりません』と言っています」(前出のベテラン議員)


 表向きラストスパートをかけているように見える自民の島根県連も、内実はシラケきっている。


「今回の補選はもうダメだということで、本選挙(解散総選挙)に向け、新たな候補者探しが始まっている。

首長や地方議員など複数の名前が挙がっています」(地元関係者)


 NHKを含めメディアは投開票当日、投票箱のフタが閉まる午後8時ちょうどに当選確実を速報する「ゼロ打ち」を準備しているとの情報も流れている。


「岸田さんも敗戦の弁を用意している」(官邸関係者)らしい。24日の参院予算委員会で、3補選の結果について「(国民の)私への判断も含まれる」と答弁していた。


 ならば、敗戦の弁より「退陣の弁」を用意した方がいいんじゃないのか。