「ここ、本当に日本なのかな……?」

その他の写真:新宿歌舞伎町 2026年8月19日

世界有数の繁華街・新宿。ネオン眩しい歌舞伎町のビル街に佇む超人気の焼肉店(叙々苑)に足を踏み入れると、思わずそんな錯覚に陥ってしまう。


立ち込める香ばしいタレと上質な脂の香り。ロースターの上でジュージューと音を立てる極上カルビに、プリプリのエビ。テーブルにずらりと並ぶキムチやナムルの小鉢、そしてツヤツヤのご飯――。日本の「ごちそう」の代名詞とも言えるこの光景を目の前にして、楽しそうに談笑している客たちの会話に耳を澄ませてみると、聞こえてくるのはほとんどが外国語なのだ。

店の関係者に話を聞くと、驚きの事実が判明した。

「現在、ご来店されるお客様の実に8割以上が訪日外国人観光客なんです。特にここ最近、圧倒的に多いのが台湾からお越しのお客様ですね。ファミリーやグループでご来店され、特選ロースや上カルビといった高額なメニューを惜しみなくご注文されます」

円安の影響もあり、インバウンドの勢いは留まることを知らない。歌舞伎町のゴジラロードやギラギラガールズの看板の前に群がる観光客たちの目的地は、ショッピングや観光だけではなく「本場の日本焼肉」へとシフトしているのだ。

台湾からの旅行客に話を聞くと、「台湾でも和牛は人気ですが、東京で食べる本場のタレとキムチ、そしてご飯の組み合わせは別格! 旅行の大きな目的の一つです」と笑顔で語ってくれた。

かつては日本の会社員やカップルの「ハレの日の贅沢」だった高級焼肉。いまや新宿の夜を彩るのは、日本の味覚に魅了された世界中からの熱狂的なファンたちのようだ。

【編集:ソムチャイYASUMA】
編集部おすすめ